副業を始めるときには、まず自分がどんなサービスを提供するのかを決めます。
自分の「好きなこと」あるいは「得意なこと」をビジネスアイディアの候補として選定し、「商品」サービスを決めたら、次に必要な視点が「ニーズ」です。
この記事では、副業を始めたばかりの方のために、ニーズ目線の見つけ方を解説します。
作った「商品」はニーズ目線でどんどん改善していきましょう。
ニーズ目線・自分目線・他者目線
あなたは、この3つの目線の違いがわかりますか?
副業でスモールビジネスを考える上で、必要な3つの視点です。
具体的な例をあげながら、それぞれの目線の違いを解説していきます。
- ニーズ目線
- 自分目線
- 他者目線
ニーズ目線
顧客の悩みや変化に焦点を当てる目線です。
(例)
- 世の中の人で、事務で困っているのは、どんな人だろうか?
- わたしのスキルで、誰の役に立つことができるだろうか?
自分目線
自分自身を中心に考えたときの目線です。
(例)
- わたしは事務が得意です(好きです)
- 自分の好きな人と、場所にとらわれずに働きたいです
他者目線
自分が他人から認められるか、評価されているかどうかを気にする目線です。
(例)
- フリーランスになりたいなんて言ったら、母親(父親)にどう思われるかな?
- 人事評価で毎年低評価を付けてきた、前職の部長を見返したい
どの順番で考えるか?
「好きなこと」や「得意なこと」を脇に置いて、スモールビジネスを考えることはできません。
とはいえ、「好きなこと」や「得意なこと」はあくまで自分中心の考え方で大丈夫です。
その次のフェーズとして、「商品」を誰かに買ってもらう段階では、それを欲しいと思う人の「需要(ニーズ)」の視点が必要になってきます。
- 副業のスタートは自分目線から
- 自分目線の次は、ニーズ目線
- ニーズ目線と他者目線は違う
副業のスタートは自分目線から
副業を始めるときに、一番最初にやるのは自分の商品を決めることです。
副業の商品づくりは「自分目線」でスタートするのがおすすめです。
副業初心者がサービスを作る段階では、徹底的に自己理解に取り組むことをお勧めします。
自分が「好きなこと」や「得意なこと」を言語化し、商品化していきます。
この時点では「自分目線」での考え方が大切です。
✨自分の好きなことや得意なことで商品化をするときの考え方は、こちらの記事で解説しています。
自分目線の次は、ニーズ目線
自分のサービスを設定したら、次に必要になるのは「ニーズ目線」です。
自分仕様のビジネスアイディア、そして「商品」が「誰の役に立つのか」という視点で、捉えなおしてみましょう。
お客様が欲しいもの(ニーズ)は、大きく分けて2つあります。
①プラスを生み出す(「快」の状態に近づける)
②マイナスを払拭する(「不快」の度合を減らす)
例えば、わたしがオンライン事務代行として、事務が苦手なフリーランスの経理をお手伝いしたとします。
この時、わたしが簿記2級の資格を持っているとか、事務経験14年目とか、お客様には一切関係がありません。
- 事務が苦手なフリーランスの人は、誰かが代わりに経理をやってくれることで、毎月(毎年)やってくる苦痛な時間から解放されます。(②マイナスを払拭する)
- 今までは「時間がない!」とあきらめて、後回しにしていた新しい事業に取り掛かることができ、事務が苦手なフリーランスの人は、今後、更に売上を伸ばすことに繋がるでしょう。(①プラスを生み出す)
お客様になりうる人のマイナスを減らすか、プラスを生み出すか。
大切なのは、お客様の「変化」です。
あなたの「商品」が購入者にとってどのような「変化」を提供するものなのか、より具体的にイメージしてみてください。
ニーズ目線と他者目線は違う
わたしたちは、普段の生活の中で「他人からどう見られるか」を気にしてしまいます。
これは「他者目線」であり、「自分目線」や「ニーズ目線」とは区別する必要があります。
「周りの人にどう思われるだろうか?」
「どんな風に評価されるのだろうか?」
といった発想は、必要がありません。
もし、今この記事を読みながら、「他者目線」に近い言葉が浮かんできたら、その言葉は今はいったん保留にしておきましょう!
ビジネスの基本は「人の役に立つこと」
スモールビジネスでは、お客様にどんな「変化」を提供できるかが大事だというのは理解しても、
「副業をしてみたいけれど、何をしたらよいかわからない」
「自分には、誰かに提供できる特別なスキルがない」
そんなふうに悩んでしまって、なかなか最初の一歩が踏み出せない人も多いと思います。
実際、わたしもそのうちの一人でした。
「人の役に立つ」ってどういうこと?
この記事を読んでいるあなたは「人の役に立つ」という言葉の意味を、難しく考えすぎてしまったり、自分の思い込みで必要以上に狭めてしまっているかもしれません。
「人の役に立つ」ことの(例)
- 人を笑わせる(会話、イラスト、文章)
- 話を聴いてあげる(SNS、対面、オンライン)
- リラックスさせる(写真、絵、音楽)
- 楽しませる(企画、文章)
- 代わりにやってあげる(家事代行、事務代行)
- 機会を作る(イベント幹事、読書会、朝活)
- やり方を教える(セミナー、文章、動画)
広義には、人を笑わせることや安心させること、楽しませること等も「人の役に立つ」ことに含まれています。
簡単なことで良いので、「自分のスキルで誰の問題が解決できるだろう?」と考えてみましょう。
最初から「プロフェッショナル」である必要はない
先にに例をあげたこと以外にも、実は「人の役に立つ」を挙げ始めるとキリがありません。
個人的には、副業のスタートの時点から、必ずしもその道の「プロフェッショナル」である必要がないと考えています。
あえてハードルを下げ、簡単なことから始めましょう。
最初からその道の「プロフェッショナル」であることを自分に求めてしまうと、ビジネスは始まりません。
これは、わたし自身が失敗から学んだことです。
もちろん、お客様からお代を頂く以上は、プロ意識を持ってサービスを提供する必要があります。
ただ、同じサービスを何年もやっているプロフェッショナルの人と比べたら、最初から同じレベルでサービスを提供できるわけがありませんし、その必要もありません。
完璧ではない自分のまま、60点位の自分で打席に立ち続けるのです。
打席に立たないと経験値は上がらないですし、実践なくして「プロフェッショナル」にはなれないのです。
ニーズ目線は体験から学ぶ
ご自身の「商品」が既にできているけれども、誰の悩みを解決できそうか?「ニーズ目線」が分からないという人は、ぜひ体験を通じてニーズ目線を学んでみてください。
- 自分のサービスと類似の商品を実際に購入し、自分が得られた「変化」について言語化する。
- 自分のサービスと類似の商品の広告を見て、購入者がどんなニーズを持っているのかを観察する。
- 実際に自分の商品を提供してみて、購入者からリアルな声を聴いてみる。
- ペルソナの声を聞きながら、ニーズ目線を反映して「商品」を改善・改良してみる。
わたし自身も、まだこの「二ーズ目線」については、日々、現場でお客様の声を聞き、学びながら、サービス提供をしています。
副業を通じて、実際にビジネスをしながら、サービスを提供する側、価値を与える側の発想に少しずつ慣れてきたと思っています。
会社員として、ずっと「与えられたタスク」をしてきたわたしにとっては、ニーズ目線はハードルの高い課題でした。
「お客様の声」からニーズ目線を学ぶ(まとめ)
副業を始めるときに、まずは自分が販売するサービスを決める必要があります。
サービスを決める段階では、自分の「好きなこと」や「得意なこと」を中心に考えて良いです。
そして、実際に販売する際には、「好き」や「得意」といった自分目線だけでなく、ニーズ目線で考えることも必要です。
プロフェッショナルでなくても、まずは打席に立ちましょう。
実際に販売していく中でお客様の声をもらい、改善してく中で、ニーズ目線を学びましょう。