わたしは、2021年から約1年半、会社員をしながら、オンライン事務代行の副業をしていました。
オンライン事務代行の副業は、開始から約3ヶ月で月10万円の売上を作ることができ、とても自分に合っている仕事だと思いました。
そこだけ聞いていると、すごく順調に聞こえるかもしれませんが、実は副業をしたいと思って起業塾に入ってみたけれど、副業を始められない、副業が始まらない時期がありました。
副業を始めたいけれども始まらないというのは、副業初心者のよくある失敗パターンです。
この記事では、わたしがなぜオンライン事務代行を始めたのか、起業塾での失敗とまたそこから学んだことをお伝えしていきます。
起業塾に入って失敗する代表的なパターン5つ
起業塾の失敗パターン①: 講師との相性が良くない
講師のパーソナリティや価値観、コミュニケーションのタイプが合わないケースです。
せっかく起業塾に入っても、なかなか思うような成果がられなかったり、起業塾自体がストレスになってしまうことがあります。
起業塾の失敗パターン②:雰囲気が合わない
「雰囲気が合わない」にもいくつかのパターンがありますが、代表的なのは以下の3つではないでしょうか。
- 講師が受講生を叱責するスタイルで、雰囲気がいつもピリピリしていて怖い
- ホテルのラウンジでお茶会を開催してインスタ投稿するような「ゆるふわ系」「キラキラ系」だった
- 受講生が主宰者を崇拝する文化が浸透しており、新人からすると宗教みを帯びているように感じる
起業塾の失敗パターン③:高額商品に勧誘される
起業塾自体は数千円~1万円程度のサブスクモデルで入りやすいけれど、個別コンサルは数十万円単位のお金が必要になるパターンです。
多くの場合、一番最低ランクの会員レベルで受けられるサービスは限られています。
起業塾内で高額商品に自己投資するも、投資した分を回収できずに失敗に終わるパターンも多いと思います。
起業塾の失敗パターン④:受講生のレベルが高すぎてついていけない
自分が起業初心者・副業初心者なのにも関わらず、ハイレベルな人が多い起業塾に入会してしまい、
「何も結果が出せない自分はダメな人間なんだ」
「自分には才能がないのかもしれない」
と考えるようになり、周囲の人と比べて落ち込み、起業塾を辞めてしまうパターンです。
起業塾の失敗パターン⑤: 起業塾の規模が大き過ぎる
起業塾の受講生数が数十名、数百名と大規模になってくると、必然的に主宰者の方との距離が遠くなります。
教材を見て学ぶだけで質問や相談をする機会が十分に得られず、それが不満となり、起業塾を辞めたいと感じる人もいるようです。
起業塾に入るも失敗!副業が始まらない時代があった
起業塾に入ったけれど、副業が始まらなかった
わたし自身も、実はオンライン事務代行を始める前に、起業塾に入って失敗した経験があります。
この話は2017年に話は遡り、約1年間ほど「好きなことで起業する」というスタンスの起業塾に入っていました。
「好きなことで起業する」って、すごく耳障りの良いキャッチコピーですよね。
好きなことを仕事にしたら楽しそうって、第一印象ではそう感じました。
しかしながら、「好きなこと」をビジネスにするという発想がどうしてもわたしの性格に合わず、1年経っても何で起業するかが決まらず、起業塾を辞めるに至りました。
「好きなことで起業する」が合わない理由(自己分析)
わたし自身、「好きなこと」で起業するタイプの起業塾に入ったのが、民間企業に転職した直後でした。
それ以前の7年半は、大学職員として、割と公務員に近い働き方をしていました。
大学の収入の半分以上は、設置団体から交付される税金です。
大学職員は、セールスや集客、自分で売上を作るという仕事から無縁の職種です。
しかも、規則や規程が細かく決められて、それに即した事務をするという仕事だったので、「好きなこと」からも、「稼ぐこと」からも、あまりにも無縁なところにいました。
だから、「好きなことで起業する」というフレーズに惹かれて入塾してみたものの、当時の自分には相当ハードルが高かったのだと思います。
起業塾のコンセプトが合わなかったのですが、それって
つまり、講師との相性も良くなかったということだとも思います!
わたしがなぜ副業を始めようと思ったのか?
大学職員は「出世しないと給与は上がらない」
わたしは、大学職員だった頃から2021年まで、会社員としての年収が450~500万円ほどでした。
同世代の平均年収(435万円)よりは少し高めかなと思いますが、部下を持たない、プレイヤーの事務職としては、ずっと頭打ちを感じていました。
大学職員のときも、会社員に転職してからも、ずっと根底にあるのは「管理職になりたくない」という悩みです。
仕事は好きだけど、マネジメント層にならないと自分の評価(年収)は上がっていかない組織の在り方がわたしの性分には合わないと強く感じました。
これは、わたしの勤めていた職場に限った話ではなく、日本の会社組織にはある程度共通するものがあると思っています。
転職サイトで事務職の求人を探しても、自分にマッチする条件のものが見つからないんですよね。
「転職したところで、きっとわたしの悩みはなくならない…」
ずっとそんなふうに考えていました。
キャリアが振り出しに戻る「ジョブローテーション」
大学は2~3年に一度人事異動のある職場で、建築や図書館司書などの専門職以外は全員が「ゼネラリスト」として育てられました。
その結果、昔からずっと何らかのプロフェッショナルに憧れるけれども、「専門分野がない」というコンプレックスが、わたしの中に育っていました。
- 出世したくないけど、仕事はちゃんとやりたいし、頑張ったらその分きちんと評価を得たい
- 専門分野を持ちたいけれど、何でも広く浅くしか経験していない(プロではない)
転職活動にせよ、副業を始めるにせよ、わたしのキャリアの悩みの種はいつもこの2つでした。
キャリア迷子からの脱出|オンライン事務代行との出会い
「好きなことで起業する」スタンスの起業塾で失敗した後も、古着転売塾に入ってみたり、会社の研修で新規事業企画のコンペに参加したり、国家資格キャリアコンサルタントの勉強をしたり…
「キャリア迷子」の時期が3~4年続きます。
そして、2021年、尾上さんのストアカ講座をきっかけに
「本業は会社員で事務をしながら、副業でオンライン事務代行をする」
という副業生活が始まりました。
- 「事務しかできない」ではなく、事務が出来ることは立派なスキルのひとつ
- 専門スキルがなくとも、器用貧乏な人はベンチャー企業や中小企業の事務に向いている
そんなメッセージが「専門がないコンプレックス」を強みに反転させてくれると同時に、
事務で売上を上げることができれば、必ずしも組織に属さなくても良い!出世しなくても良い!
という、働き方のヒントを得ることになりました。
「好きなこと」に執着する必要はない
「好きなこと起業」の起業塾に通っていた頃と、実際に今もそうなのですが…
「趣味を仕事にしてヨガインストラクターになったとしても、お金に苦労するなら会社員のままの方が良い」
「凡人の自分が、好きなこと(猫、ヨガ、読書等)で発信して、収益化できるとは思えない」
わたしの場合は、「好きなこと」に注目するとお金の話や自分の実力でやっていけるのかという不安が先行してしまい、思考も行動も止まってしまうタイプなのです。
過去のわたしと同じように「何か始めたいけれども、何から始めたら良いかわからない」という悩みを持っている方には朗報です。
必ずしも「好きなこと」に執着せず、ご自身の「得意なこと」に注目してみると、それもまた副業を始める上でのヒントになるかもしれません。
デザイナーや建築士の方が、自分の事務所を構えるのって割と世の中に受け入れられていると思うんですよね。
同じように、事務職の人が事務を生業に独立するのが普通になれば良いのになぁと、今はそんなふうに思っています。
「嫌いなこと」は避けた方が良い
副業(複業・起業)初心者のあなたが、副業のビジネスアイディアを考えるときに、1つだけ注意してほしいことがあります。
「好きなこと」にこだわる必要はないと思っていますが、得意なことを軸に考える場合でも「嫌いなこと」だけは極力避けるようにしています。
例えば、「会社員で経理一筋15年、経理はめちゃくちゃ得意だけど、本当は経理が嫌い」という人がいます。
この人が、本業も副業も、日常生活の大半の時間を「嫌いなこと」で埋め尽くされてしまうことになります。
わたしの場合は、事務は得意だけれども、好きでも嫌いでもないというくらいの温度感なのです。
好きなことなら、お金をもらわなくてもやってしまう可能性があるので、注意です。
仕事にするなら「嫌いではない」くらいが丁度良い塩梅だと、個人的には思います。
「好きなこと」「やりたいこと」がまだ自分の中でピンとこないという人は、「得意なこと」に注目しつつ、「嫌いなことを避ける」という視点もぜひ取り入れてみてください。
「好きなこと」起業塾での失敗から言えること(まとめ)
副業に興味がある方、副業を始めたいと思っている方が一番最初にぶつかる壁は、ビジネスのネタを何にするか?を決めることだと考えています。
わたしの場合は、当初「好きなことで起業する」という響きになんとなく惹かれてしまい、起業塾に入ってみたものの、そこでは何も芽が出ずに挫折してしまいました。
もともと「専門スキル」がないというコンプレックスを抱えていて、自分の事務経験を有益なものだと認識できていませんでした。
それが、尾上友美さんのストアカ講座を受けて、「事務スキルも立派なスキル」と認識を180度転換することが出来ました。
- 好きなことで稼げるわけがない
- 自分には人に誇れるような特別なスキルがない
もし、こんな思い込みがあって、副業に踏み出せない方がいれば、自分の「好きなこと」には執着せず、「得意なこと」に注目してみることをお勧めします。
自分の仕事が嫌いでなければ、本業の中身を少し変えてみたり、売る場所や売る相手を変えることで、副業に発展させることが出来ます。
「得意なこと」で、かつ「嫌いじゃない」ことであれば、ストレスを抱えることなく、割とスムーズに副業を始めることが出来る
これが、わたしが副業から得られた経験則です。