オンライン事務代行で副業を始めるには資格が必要?|わたしの実例公開

オンライン事務代行として副業を始めるのに、資格は必要なのでしょうか。
また、資格がないと仕事がもらえないのでしょうか。

わたしは、簿記2級、ビジネス実務法務検定2級、ITパスポート等の資格を取得し、会社員をしながらオンライン事務代行の副業をしていました。

この記事では、そうした経験を踏まえて、わたしがオンライン事務代行として副業を始めるには資格が必要かどうか?について、わたしなりの考えをお伝えしていきます。

目次

オンライン事務代行に資格は必要?

オンライン事務代行の仕事をはじめようとしている人

オンライン事務代行として活動をするために、資格は必要なのでしょうか。
この質問に対する回答は「ノー」です。

オンライン事務代行を始めるのに、資格は不要です。

副業クラウドやクラウドリンクスといった複業(副業)のプラットフォームでお仕事を探す際に、資格が要件になっているものと、要件になっていないものがあります。

例えば、経理事務の案件であれば、簿記3級や簿記2級が必須となっているものも含まれていますが、営業事務やスライド制作の案件であれば、資格が必須となっているケースは少ないです。

結論、資格がなくても、オンライン事務代行の仕事を始めることはできます。
資格が不要なのですから、事務経験のある人であれば、いつでもオンライン事務代行の副業を始めることができます。

オンライン事務代行は資格がないと仕事がもらえない?

オンライン事務代行の仕事を依頼する人と依頼される人

オンライン事務代行を始めるのに資格は不要ですが、無資格でも仕事は依頼されるのでしょうか。
無資格では仕事がないのでしょうか?

この質問に対する回答は「ノー」です。
オンライン事務代行は、資格がないからといって仕事がもらえないとも言い切れません。

その理由は、資格のない人に仕事を依頼するかどうかは、クライアント次第だからです。

しかし、仕事内容によっては、資格があった方がと仕事を依頼されやすい場面もあると感じています。

ケース①:実務経験が同じで、資格の有無に差がある場合

例えば、あなたが、誰かに仕事を頼むとします。
クラウドワークスに案件を掲載したら、2人の応募者がいました。

あなたは、2人のうち、どちらを選ぶでしょうか。

・経理の実務経験が10年で、簿記3級の資格を持っている人
・経理の実務経験が10年で、簿記の資格を持っていない人

このケースでは、おそらく「経理の実務経験が10年で、簿記3級の資格を持っている人」に仕事を依頼するのではないでしょうか。

同じくらいの実務経験や実績がある人どうで比べたときに、資格を持っている人の方が、安心して仕事を依頼できるのではないでしょうか。

ケース②:資格があって経験がない人と実務経験が長い人を比べる場合

次に、こちらのケースはどうでしょうか。

・経理の実務経験はゼロで、簿記2級の資格を持っている人
・経理の実務経験が20年で、簿記の資格を持っていない人

このケースであれば、わたしなら「経理の実務経験が20年で、簿記の資格を持っていない人」に仕事を依頼すると思います。

資格取得で得られる知識と実際の業務とでは、求められる知識や経験が異なります。

資格取得はあくまで、基礎知識のインプットが終わった状態、スタートラインに立ったことを意味します。

資格があっても実務経験がない人は実務経験のある人との比較では、相対的に弱いかもしれません。

結論:資格がないよりあった方が良い

オンライン事務代行を始めるのに、資格は不要です。
事務経験のある人ならでもできるのですから、実務経験が長い人や過去の受注実績が多い人の方が安心できるでしょう。

しかし、同じくらいの実務経験や実績がある人どうで比べたときに、資格を持っている人の方が、安心して仕事を依頼できるのではないでしょうか。

オンライン事務代行を始めるために資格を取ろうか迷っている人

資格は、勉強した人が試験に合格すると取得できます。
初対面の人でも、資格があると、試験を受けて合格した人だということは証明できます。

特に、ホームページやSNSでの集客、クラウドソーシングを利用する場合には、仕事を頼む人も、頼まれる人も、お互いの顔や性格を知らないことがほとんどです。

あくまでもわたしの所感ですが、資格がないよりはあった方が仕事を依頼されやすいとは思います。

オンライン事務代行の副業で役立った資格・役に立たなかった資格

わたしが約1年半、副業でオンライン事務代行の副業をしてきた経験と、フリーランスで2年ほどお仕事させてもらっていますが、案件獲得や売上拡大を目的として新たに取得した資格はありません

大学職員や会社員として勤務する中で、これまでに取得してきた資格と、なぜその資格を取得したのかという経緯、またそれぞれのお役立ち度について振り返ってみたいと思います。

これからオンライン事務代行を始めたいと思っている方や、何か事務系の資格を取りたいと思っている方は、参考にしていただけると幸いです。

① 日商簿記2級
② ビジネス実務法務検定2級
③ ITパスポート
④ Microsoft Office Specialist(Word、Excel、Access)
⑤ 国家資格キャリアコンサルタント
【総論】資格があるだけでは不十分、実務経験がカギ

保有資格①:日商簿記2級

資格を取った経緯

新卒1年目に転職活動をしながら、日商簿記3級と2級の資格を取りました。

資格を取った理由は、「自分には何もできないけれど、手に職をつけて転職したい」とその当時に思っていたからです。

小学生の頃にそろばんを習っていたり、姉が経理の仕事をしていたりと、簿記を比較的身近に感じてもいました。

お役立ち度:☆☆

結局、大学職員や会社員として働く中では、経理のお仕事を経験しなかったので、わたしの職業人生を通じて、正直なところ、あまり役には立っていません。

実務経験がほとんどないので、既存のクライアントワークで信頼を得ながら、少しずつ経理の経験を積ませてもらっています。

正直なところ、日商簿記2級を持っているからといって、経理の案件が獲得できるわけではありませんでした。

ただ、個人事業主としての会計処理や、営業事務のお仕事に携わる中で感じるのは、オンライン事務代行で副業・独立を目指すのであれば、日商簿記3級はもっていたほうが良いということです。

保有資格②:ビジネス実務法務検定2級

資格を取った経緯

資格の勉強を始めたのは、27~28歳のころです。
当時、大学職員として、キャンパスで契約業務に2年間携わっていました。

本部には契約専門の部署があるのですが、キャンパスは独自で契約をしなければならない場面が多くありました。

このため、自分でも契約書を読んだり作ったりできるようになりたいと思い、ビジネス実務法務検定の勉強を始めました。

お役立ち度:☆☆☆

案件獲得後に業務委託契約書を締結することがほとんどですが、自分で業務委託契約書を作る際には基礎的な知識があってよかったと思います。

あとは、営業事務や労務管理の業務内で契約書を作成する機会があるのですが、既存の契約書のひな形の修正であれば難なく対応できると思います。

しかしながら、「ビジネス実務法務検定2級を持っているから…」という理由だけで、クラウドソーシングで法務の案件にチャレンジするのは、ハードルが高すぎると感じます。

リーガルチェック案件は、会社員として法務部門で契約書類の審査をした経験がある人にお勧めだと思います。

保有資格③:ITパスポート

資格を取った経緯

大学職員2年目(26歳)の時に、自分の部署で使っている基幹システムの運用を担当しました。

当時、自前のサーバーを使っていて不具合が多かったので、ホスティングに切り替える契約も担当しました。

また、システム改修の予算要求もしていたので、今後、システム運用を担っていく存在として、基礎的なことを学んでおきたいと思い、ITパスポートを勉強し始めました。

お役立ち度:☆☆☆☆

ITパスポートを持っていることが決め手となって、案件を獲得できたことは一度もありません。

ですが、新規でお仕事を頂くにあたり「使ったことのないアプリケーションでも抵抗なく使い始められる」という自信につながっています。

もちろん、会社員時代にもシステムの管理や運用に関わることが多かったので、実務経験も含めてのITリテラシーに繋がっているとは思います。

保有資格④:Microsoft Office Specialist(Word、Excel、Access)

資格を取った経緯

大学職員1~2年目に、いずれも当時の職場で資格取得支援制度を活用して取得した資格です。
資格取得費用の半分を大学に負担してもらっていました。

わたしは大学を卒業した当時に、あまりパソコンの操作が得意ではありませんでした。

またそのこと自体もコンプレックスになっていたので、社会人の基礎として、Word、Excelは抑えておきたいと思って、資格の勉強を始めました。

闇雲に勉強するより、資格の勉強をする方が体系化されていてわかりやすいと思ったためです。

Accessに関しては、大学職員1年目に前任者の作ったデータベースを管理する担当になってしまったので、パソコンスクールで習い始め、ついでにAccessの資格も取ることにしました。

お役立ち度:☆☆☆

Word、Excelに関しては、資格の勉強を通じて本当に基本的なことしか学べないので、直接、案件の獲得に繋がったり、何か実務でメリットを感じたことはありません。

Accessに関しては、データベースを組んだり、簡単なマクロを組めるようにはなりました。

ITパスポートと同様に、新しいシステムを使いこなすときにAccessで学んだことが基礎として役に立っています。

Accessを触ったことがない人が敢えて今から学ぶ必要は全くないと思うのですが、わたし個人の感想としては、Accesssは若いときに学んでおいてよかったと思う資格の一つではあります。

保有資格⑤:国家資格キャリアコンサルタント

資格を取った経緯

人材紹介会社に勤めていた時に、キャリアに関する仕事に興味を持ち、資格を取りました。
資格を取ったのは、34歳の時でした。

正直なところ、事務の仕事に飽きていて、何か新しいことをやってみたいと考えていた時期でした。

大手人材会社の子会社に在籍しており、親会社の研修制度をよく利用していました。

新規ビジネスの事業化プレゼン大会に出場したり、高校生向けのキャリア授業に登壇するなど、人材ビジネスを通じてキャリアを支援することに興味を持ち始めていました。

お役立ち度:☆

オンライン事務代行の仕事に役に立ったかというと、かなり微妙です。

例えば、会社員として人事や採用に携わってきた経験のある方であれば、採用業務の案件に応募できると思いますし、人事がメインのご経歴であれば親和性が高いと思います。

ただ、わたしの場合は、ベンチャー企業の経理や労務管理の仕事とキャリアコンサルタントの資格が直接結びつきづらい状況です。

このため、案件応募や案件獲得という視点でも、実務に役立つかどうかという視点でも、いずれも微妙と言わざるを得ません。

総論:資格があるだけでは不十分、実務経験がカギ

わたしは副業を始めて以降に新たに資格を取得することはありませんでした。

ここまでお読みいただいた方はもうお分かりかもしれませんが、資格を持っているだけでは、お仕事の獲得には繋がりづらいというのがわたしが経験から学んだことでした。

もし、実務経験なく資格だけでも運よくお仕事を頂けたとしても、依頼して下さった方の期待値を満たす仕事ができるかどうかはまた別問題です。

もっと言うと、満足してもらえる仕事ぶりがなければ、契約の更新はありません。

新しいお仕事を獲得する、クライアントの期待値を満たせるだけのパフォーマンスを提供する、そのどちらにおいても資格を持っているだけでは不十分というのが、わたしが副業から学んだ経験則です。

資格と実務は車の両輪(まとめ)

オンライン事務代行に資格は不要です。
また、資格がないからといって、必ずしも仕事が得られないとも限りません。

とはいえ、同じような経歴や実力の人が同時に同じ案件に応募した場合は、資格があった方が有利になる可能性が高いです。

また、資格を持っていた方が、チャレンジできるお仕事の幅が広がるのも事実です。

オンライン事務代行を始めるために、わざわざ新しい資格を取得するのは遠回りだと思うので、まずは営業を優先するのがお勧めです。

とはいえ、実際にお仕事を獲得して、実務経験を積む中で、

・今よりもっとスキルアップをしたい
・契約単価を上げたい
・挑戦できる案件の幅を広げたい

と思うようになったら、次のステップに進むサインです。

その時は、ぜひ資格取得にもチャレンジしてみてください。

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この記事を書いた人

事務歴14年。2021年からオンライン事務代行を副業でスタートし、2022年にフリーランスのオンライン事務代行として独立しました。

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