わたしは会社員時代に副業でオンライン事務代行をしていましたが、オンライン事務代行に出会う前に、起業塾に入って失敗した経験があります。
31歳の時、大学職員を辞めて会社員に転職した当時から、起業や独立に興味はありましたが、なかなかうまくいかない期間が長かったのです。
この記事では、起業塾で失敗した経験のあるわたしが、起業や独立を志して副業を始めた人が、起業塾に入ってみて「辞めたい」と思った理由について解説していきます。
起業塾選びの失敗から何を学ぶか、またこれから後悔しないためにはどうしたら良いか?などの対策も考えてみましょう。
「起業塾を辞めたい」と思った理由10選
まずは「起業塾を辞めたい」と思った主な理由を解説していきます。
わたし自身が起業塾に入ってみて感じたこと、起業・副業仲間が起業塾を辞めたくなった理由をまとめるといくつかのパターンに集約されます。
「起業塾を辞めたい」と思った理由10選のうち、2つ以上の理由が複合的に重なり合って、起業塾を辞めたいというケースもあります。
- 講師との相性が良くない
- オラオラ系の雰囲気が合わない
- ゆるふわ系の雰囲気が合わない
- 宗教っぽさに馴染めない
- 高額商品を買わないといけない
- 起業塾内での営業や勧誘が激しい
- 料金システムに納得がいかない
- 受講生のレベルが低く、学びが少ない
- 受講生のレベルが高すぎてついていけない
- 起業塾の規模が大き過ぎる
起業塾を辞めたいと思った理由①: 講師との相性が良くない
「好きなことで起業する」「コンサル開始から1ヶ月で月商7桁」「パソコン1台で稼げる」等、起業塾ごとにいろんなキャッチコピーがあります。
キャッチコピーに惹かれてその時は「いいな~」と思って入塾しても、講師のパーソナリティや価値観、コミュニケーションのタイプが合わないと感じることもあるでしょう。
その場合、せっかく起業塾に入っても、なかなか思うような成果がられなかったり、起業塾自体がストレスになってしまうことがあります。
起業塾を辞めたいと思った理由②:オラオラ系の雰囲気が合わない
起業塾によっては、目標達成できない人や講師の言われたとおりに行動できない人を大勢の前で叱責したり、名指しで厳しい指摘を入れるケースがあるようです。
自分自身が叱責の対象になり辛い思いをしてしまい、辞めたいと思う人が多いようです。
加えて、他の受講生が大勢の前で叱責されるのを見てしまって「自分もいつかあんなふうに怒られるのか」と怖くなって、起業塾を辞めたいと思う人も一定数いるようです。
講師が受講生を熱く指導する動画をSNSで公開している起業塾もあるけど、わたしはオラオラ系の起業塾は正直怖くて入れません💦
起業塾を辞めたいと思った理由③ :ゆるふわ系の雰囲気が合わない
女性向けの起業塾やオンラインサロンに多い傾向で、「キラキラ系」や「ゆるふわ系」と総称されることが多いです。
ホテルのラウンジに集まってお茶会を開催している、キラキラした雰囲気の「起業ごっこ」みたいな集まりが合わないので、辞めたいと思ってしまうケースです。
「ありのままの自分で売れる」的な謳い文句を使っていることが多く、本気でビジネスをやりたいと思って起業塾に入った人にとっては、期待外れの結果になりやすいです。
起業塾を辞めたいと思った理由④ :宗教っぽさに馴染めない
起業塾の主宰者がカリスマ性を帯びており、起業塾の古いメンバーたちや熱狂的なファンの方がいることで、起業塾全体が宗教っぽい雰囲気を帯びているケースがあります。
主宰者の人柄や価値観、起業塾の方針が自分には合っていて、熱狂できる場合は問題ないのですが、うまくハマれない受講生からすると、起業塾を外から冷静に眺めることになり、
「宗教みを帯びているな…」
「あの雰囲気には、わたしは馴染めない」
と感じてしまうのも、起業塾を辞めたいと思う原因になります。
起業塾を辞めたいと思った理由⑤ :高額商品を買わないといけない
月額制を取っており、月会費が数千円~1万円と入会のハードルは低いものの、主宰者の個別コンサルが高額で、数万円~数十万円のサービスになるケースがあります。
何十名~何百名と受講生がいて、全員が一律で利用できるサービスは、動画コンテンツやテキストと月1回の個別面談だけ。
当然、それだけでは成果が出せずに、高額商品の購入に手を伸ばし、自己投資を繰り返してしまうパターンです。
会社員としてコツコツ貯めた自己資金を起業塾につぎこんでしまい、資金ショートして、起業塾を辞める人もいるようです。
わたしの場合は、既に高額商品を購入している他の受講生の様子を傍で見ていて、「この起業塾にいても、お金がかかるばかりで成果が出ない」と、起業塾の仕組みに疑問を感じました。
起業塾を辞めたいと思った理由⑥ :起業塾内での営業や勧誘が激しい
起業塾のメンバーどうし、積極的に自分から絡んできてくれて、とても親切な人だと思っていると、いつの間にか自分のサービスの営業をかけられているというケースがあるようです。
顔見知りでもないメンバーから積極的にSNSで絡んで来られたり、友達申請があるケースも同様に、自分のサービスを宣伝するために利用されているケースがあります。
断るのが苦手な心優しい人や、今後の関係を気にしてしまってはっきりノーと言えないタイプの人は、断ること自体にストレスを感じてしまうでしょう。
真剣にビジネスを学びたいと思って起業塾に入ったにも関わらず、売込みや勧誘を断ることに時間と労力を奪われてしまうと、起業塾を辞めたいと思ってしまう原因になります。
受講生どうして自分のサービスを売り込むのが禁止になっているところもあるので、セールスや勧誘が苦手な人は、入る前に確認するのが良いと思います!
起業塾を辞めたいと思った理由⑦ :料金システムに納得がいかない
フランチャイズのような仕組みを取り入れており、ビジネスが軌道に乗ってきたら、上納金を納めなければならない起業塾も存在します。
ネットワークビジネスも、商品が売れたら、売上の数%は自分の上位者に納めるシステムを採用している代表例です。
せっかく自分のビジネスで売上が拡大しても、売上の数%~数十%が起業塾の取り分になってしまうのでは、「このまま続けても良いのか?」と考え直したくなるのも仕方のないことでしょう。
お金を儲けるための仕組みとしては優秀かもしれませんが、サービスを買う立場で考えると非情な面がありますよね。
起業塾を辞めたいと思った理由⑧ :受講生のレベルが低く、学びが少ない
起業塾に入会したタイミングで、自分が既にビジネスの経験があったり、別の起業塾で学んだことがベースにあると、起業初心者向けの起業塾に物足りなさを感じることがあるようです。
「起業塾内で、仲間と切磋琢磨したい」
「自分よりも進んでいるからも吸収したい」
そういう期待がある人は、受講生のレベルが合わないと感じたときに、お金を払って起業塾に入った意味を感じられなくなってしまいます。
起業塾を辞めたいと思った理由⑨ :受講生のレベルが高すぎてついていけない
上記⑧とは逆のパターンで、自分が起業初心者・副業初心者なのにも関わらず、ハイレベルな人が多い起業塾に入会してしまい、周囲の人と比べて落ち込み、起業塾を辞めたくなるパターンです。
特に、人と比べて落ち込みやすい性格の人は、ハイレベルな人に囲まれてしまうと萎縮してしまったり、自分に自信をなくしてしまったりして、
「何も結果が出せない自分はダメな人間なんだ」
「自分には才能がないのかもしれない」
と考えるようになり、最終的に「起業塾を辞めたい」と思うようになってしまいます。
起業塾を辞めたいと思った理由⑩: 起業塾の規模が大き過ぎる
起業塾の受講生数が数十名、数百名と大規模になってくると、主宰者の方との距離が遠くなります。
教材を見て学ぶだけで、質問や相談をする機会が十分に得られず、それが不満となり、起業塾を辞めたいと感じる人もいるようです。
教材から得られた知識をもとに自分なりに行動すると、必ず疑問や課題が見えてくるものですが、起業塾の規模が大きすぎると個別に相談できる機会が不足している場合が多いです。
個人へのサポートとして、アシスタントやスタッフを置いている起業塾もありますが、主宰者に惹かれて入会した人にとっては、サポートの面で期待が外れてしまうということもあるでしょう。
わたしが起業塾を辞めた理由
わたしは、一番最初に「副業を始めたい!」と思ったときに、起業塾に入って失敗した経験があります。のですが、その時にわたしが「起業塾を辞めたい」と思った理由も参考までにご紹介します。
- 講師との相性が合わない
- 高額商品を買わないといけない
- コミュニティの規模が大き過ぎる
- 起業する目的を明確にできていなかった
起業塾を辞めた理由①:講師との相性が合わない
わたしが選んだ起業塾は「好きなことで起業する」というコンセプトの起業で、
- 自分の趣味や「好きなこと」を商品化し、販売する
- 誰かのお困りごとに合わせてサービスとして販売していく
のいずれかの方法が推奨されていました。
ですが、わたしは「好きなこと」を仕事にしようとすると行き詰まってしまうタイプの人間で、起業塾には1年以上在籍していたものの、最後まで自分のサービスが決められず、副業をはじめられないまま起業塾を辞めるという選択をしました。
月会費の範囲で主宰者の方の個別コンサルも受けられたのですが、主宰者の方に、わたしの悩みがまったく伝わっていない、理解されていないと感じることが多くありました。
(今思えば、男性脳と女性脳の違いみたいなことかもしれません)
また、メール相談は無料で、いつでも相談できるというサービス内容だったのですが、どんな質問・相談にも、短文での返信しか返ってこないのが印象的でした。
わからないし、困っているから相談しているのに、短文で返されても当時は理解出来なかったです。
また、主宰者の方が常に忙しかったのも知ってはいましたが、短文での返信に対して
「もしかして怒っているのかな?」
「こんな初歩的なこと、聞いたらダメだったかな?」
と不安に感じることが多く、次第に、無料のメール相談は利用しないようになっていきました。
💡 起業塾での失敗体験について、詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
起業塾を辞めた理由②: 高額商品を買わないといけない
起業塾の月会費の範囲内で受けられるサービスで、自分のサービスを作って売るところまで辿り着けなかったのですが、だからといって高額商品への購入もしたくないと感じていました。
同じ起業塾内での活動歴が長い受講生は、必ずといっていいほど、主宰者の方の高額商品(バックエンド)を購入していました。
そして、高額商品を購入し受講生が起業塾内の役割やポジションを優遇されているように見えました。
とはいえ、高額商品を購入した受講生が全員会社員を辞めて、ひとり起業だけで生計を立てているかというと、必ずしもそうではなかったのを覚えています。
当時、一人ビジネスだけで稼いでいられる人は片手で数えられる範囲だった記憶があります。
(稼げるようになったら、起業塾を卒業して、疎遠になってしまうためかもしれません…)
起業塾にいた当時のわたしは、高額商品を購入したからといって、起業塾内で優遇されることにはあまり意味を感じておらず、また成功者が少ないことにも疑問を感じていました。
起業塾を辞めた理由③:コミュニティの規模が大き過ぎる
わたし個人の性格に起因するところとして、起業塾に限らず、大人数の集まりがそもそも苦手です。
数十人~百人以上のコミュニティでは、遠慮してしまって質問しづらい場面も多く、また勉強会で初対面の人に会う確率も高かったので、起業塾内での人付き合いもストレスになっていました。
起業塾を選ぶ時点で、少人数制や個別対応のみの起業塾を選ぶべきだったというのは、反省点すべき点だと思います。
起業塾を辞めた理由④:起業する目的を明確にできていなかった
最後に挙げるのは、もっとも大事なことであり、自分自身の最大の反省点でもあります。
「好きなことで起業する」タイプの起業塾に入った理由はこんな感じでした。
- 起業がしたいのではなく、単に当時勤めていた会社を辞めたいと思っていた
- パソコン一台あれば、どこでも働ける「ノマドワーカー」に憧れていた
- 好きなことをしてお金が稼げたら、今より楽にお金が稼げると思っていた
そんな気持ちで起業塾に入っても、成果が出るはずがありません。
あるいは、勤めていた会社を辞めたいと思っていたのだとしても、必死さが足りなかったのだと思います。
- 「好きなことで起業する」ことの目的は何だったのか?
- 起業を通じて、自分自身がどんなことを成し遂げたいのか?
この問いに答えを持って起業塾に入っていれば、全く違った結果になっていたかもしれません。
起業塾選びの失敗を人のせいにしない
成功事例の見せ方がうまかったり、簡単にお金儲けが出来るように見せていたり、自分たちのお金儲けが優先になっている起業塾も世の中には一定数存在すると思います。
「あそこの起業塾は金儲け主義で、全然役に立たなかった」と感じることもあるかもしれません。
ですが、もし起業塾内に実際に成功している人がいるなら、起業塾だけに原因があるのではなく、ご自身が入会した起業塾との相性が良くなかったと可能性もあります。
また、どんなに良い起業塾でも、起業塾に何かしてもらうことを期待するばかりで、自身が何も行動しなければ、当然、成果は上がりません。
その起業塾に入ることを決めたのは、入会当時の自分自身ですので、
- 起業塾に入会する前に、事前にきちんとリサーチしていたのか?
- 起業塾に入会する目的は明確になっていたのか?
など、自分の選択が適切だったかどうかも、ぜひ一度振り返ってみましょう。
自分に合わないと思った起業塾は勇気をもって辞めるのもひとつの手(まとめ)
起業塾に申し込んだときには、自分にとって必要と感じていたのに、入ってみたら全く合わないと感じることもあります。
その場合、残念ですが「起業塾辞める」という判断が必要なこともあります。
お金をかけて起業塾に参加して、一定の努力してみても、自分に合わない、必要のない内容だとしたら、この先も粘って学び続けたとしても成果が出ないか、遠回りになることもあるでしょう。
一定の期間努力をしてみても結果が出ないときは、思い切って起業塾を辞めてみるのも手だと思います。
もし今入っている起業塾を辞めて、新しい起業塾に入ることを検討している場合には、
- 起業の目的(起業塾に入会する目的)を明確にしておく
- 今回の起業塾選びの失敗を踏まえて、事前にきちんと情報収集をしてから入会するかどうか決める
という2点を意識して、次の学びの場を選ぶようにしてみてください。