副業でサービスの販売を始めたら、トライ&エラーを繰り返そう

副業初心者が躓きやすいポイントとして、自分のサービスが完璧に仕上がってから、サービスを販売しようと思っていて、なかなか実践に踏み出せないというものがあります。

ですが、副業は、サービスが「完璧」に仕上がっていなくても、始めることができます。
むしろ、実際にやってみて、失敗から学ぶことの方が方が多かったように思います。

そこで、この記事では、副業初心者はいち早くサービスを販売し始めて、むしろ「失敗から学ぶ」ことの大切さについて、お伝えしていきたいと思います。 

目次

受注が先、勉強は後

サービスが完璧に仕上がってから誰かに販売しようと思うと、いつまで経っても副業を始めることができません。
「完璧」を目指すと、副業が始まらないのです。

副業で売上を作りたい、副業を継続したいと思うなら、まずはさっさとサービスを販売しましょう。
そのためには、まずは今できること(スキル・経験)に注目し、案件獲得を目標にするのがお勧めのやり方です。

まずは受注しないと、売上が上がりません。
ずっと勉強ばかりで、売上が出ないと副業が楽しくありません。
副業が楽しくないと、副業が続かず挫折する確率が上がります。

「●●の資格を取ってから・・・」
「■■が完璧に出来るようになってから・・・」

そんなふうに考えて、モニター販売や案件受注を少し先のことと考えている人がいたら、案件を受注することへの優先度をあげて取り組みましょう。

事務副業に資格は必要か? 

副業・起業・独立について考えるときに、「資格はあった方が良いか?」という問いは永遠のテーマです。
わたしは元資格オタクですが、オンライン事務代行の副業を始めて以来、考え方を180度転換して、今は「資格は後から取る」派になりました。

わたしが「資格はマストではない」と考える理由は2つあります。

資格取得はマストではない理由
①資格があるだけでは、売上を作ることができないから
②資格があっても実務経験がないと、お客様が満足してくれるサービスの提供が出来ないから

「資格はないよりは、あった方が良い」くらいの心構えがちょうどよいと思っています。

 

事務×副業のケース・スタディ:わたしが失敗から学んだこと

わたしは、2021年から約1年半、フルタイム・正社員で働きながら、オンライン事務代行として、副業をしていました。
実際に、オンライン事務代行として、お仕事のご依頼を頂き、受注したお仕事をこなして行く中で、多くのことを学びました。

ここでいう「学び」とは、案件をこなすための「スキル」や「ノウハウ」だけではありません。

・どういう態度で、クライアントワークに取り組んだら良いか?
・自分が受注するべき案件と、避けた方が良い案件の線引き
・身に付けた方が良いスキルと、その道のプロ(多職種)に任せた方が良いことの線引き
・どういう受注の仕方、契約方法があっているのか

などなど、フリーランスになった今でも、実践から学んでいかされていることが多いです。

副業時代の「失敗」であり、数々の「学び」があるからこそ、今こうしてフリーランスで安定的にクライアントワークに取り組めているとも言っても過言ではありません。

わたしが受注の中で経験してきた、失敗の数々とそこからの「学び」をご紹介します。

学び①:誰かが受注した案件の再委託

最初のうちは、オンライン事務代行の師匠である尾上友美さんが受注してきた案件を、再委託で受注していました。
わたし自身は、「作業者」や「ワーカー」と呼ばれる立ち位置です。

再委託で案件に参画させてもらうことで、既に独立して最前線でお仕事をされている尾上友美さんの仕事を間近で見ることが出来たので、とても参考になりました。
特に、わたし自身が「自分で案件を取りたい」「独立したい」という志向を持って、オンライン事務代行の副業に取り組んでいたので、尾上さんのコミュニケーションの取り方やお客様への対応を学べたのは非常に良い経験でした。

ですが、一方で、再委託の案件をこなしていて思ったのは、「自分のお客様ではないので、一次請けの人と同じ熱量でクライアントに貢献したいと思えない」ということでした。

「明日までに…」といった納期の短い無理めのタスクって、お客様との信頼関係や、そのお客様への熱量があるからこそ対応できると思いました。
自分が契約したお客様のタスクではなく、依頼されたタスクを処理するだけなので、働き方は会社員に近いです。

学び②:補助金案件を受けるかどうか(小規模事業者持続化補助金

副業時代、ちょうどコロナ禍でリモートワークが普及した時期でした。
コロナ禍で、オンライン化やキャッシュレス化に多くの予算が付き、低感染リスク型の小規模事業者持続化補助金の案件に関わらせてもらう機会が多くありました。

具体的には、補助金の申請に必要な事業計画書を書く仕事と、採択された補助事業を遂行し終わった事業者の実績報告書を作成する仕事です。

事業計画書の作成では、ライティング力やヒアリング力もつき、自分で自社サービスの補助金を申請できるようにもなったので、補助金案件に携わらせてもらった経験は、多方面に役に立っています。

ただ、売上の面から言うと不安定・不確定な要素が多く、フリーランスになってからは受注しないようにしています。

事業計画書が採択されなければ売上にはつながらないですし、補助金案件の獲得や実績報告書の作成に要した時間から、自分の時間給を割り出すとどう考えても赤字になります。

補助金の各締め切りが、他のクライアントワークの締め切りと重なった場合にも両立が難しくなります。
一時的に人を雇ったり、再委託のワーカーに外注するといったことを前提にしない場合は、既存クライアントの定常業務を優先するというのが、フリーランスとしてのわたしの基本方針になっています。

学び③:スキルシェア・アプリは使わない(タイムチケット・ココナラ等)

例として、タイムチケットを取り上げます。
タイムチケットは、他のスキルシェア・アプリよりもシステム利用料が高めに設定されています。

広告宣伝にかかる経費と思えば、人によっては納得のいく金額なのかもしれませんが、わたしの場合は、売上の25%が差し引かれて入金されたときに凹みました。

また、通常の経理処理であれば、月末締め・翌月末払いのサイクルで請求~入金の処理をしますが、タイムチケットやココナラといったスキルシェア・アプリでは、アプリ内で販売した日やアプリから入金された日が会計処理のタイミングになります。個人事業として考えたときに、スキルシェア・アプリの数が増えれば、それだけ売上にかかる会計処理にパターンが増えていきます。

手数料が引かれるということに加えて、会計処理の効率も悪いため、オンライン事務代行は請求書払いのみでやっていこうと考えるようになりました。

学び④:高度なデザイン案件は受注しない(Illustrator、Photoshop等の操作)

グラフィックデザインを学ぶ中で、だんだんとできることが増えていき、AdobeのCreativeCloudを購入しましたが、1年間の契約終了時に更新しないことを決めました。
理由は、ライセンス購入して操作ができるようになったとしても、学びにそれなりにコストがかかるので、オンライン事務代行として片手間でやれるレベルではないと判断したためです。

PowerPointやCanvaを使ったスライド制作やチラシ制作までは受注するけれども、IllustratorやPhotoshopがないとできないような内容の依頼は、自分の知り合いのデザイナーさんにご紹介するようにしています。

学び⑤:ホームページの新規作成は知り合いに繋ぐ(Word Press)

オンライン事務代行のめちゃくちゃ初期の受注です。
WordPressを見よう見真似でなんとかしようとして、3か月くらい粘って結局、どうにもできなかった経験があります。

クライアントにはきちんとお詫びをして、自分のスキルで出来るところまでを対応した後に、最低限の委託料を頂戴して案件を終了することで、穏便にお仕事を終わらせることはできました。

オンライン事務代行としてのホームページは自分で作成したので、ブログの記事作成や日常のメンテナンスであれば対応することが出来ます。
ただ、プロの方にサポートに入ってもらって作り上げた経験も踏まえて、新規のホームページ制作はその道のプロにお願いした方が、クライアントにとってメリットが大きいと考えるようになったので、今はホームページ制作は必ず信頼できる制作会社・事業主さんにお繋ぎするようにしています。

実践に勝る「学び」はない

わたしがなぜこんなに自分の失敗談をたくさん披露しているのか。

実践すると大体思ったとおりにはいかず、多かれ少なかれ、失敗がついてきます。
けれど、その「失敗」こそが「学び」の宝庫だとも思うのです。 

少なくとも、わたしは失敗から、自分なりの経験則を築いてきました。
そこから言える経験則としては、「受注(=実践)からしか、学べないこと」があるということです。 

  • 再委託案件は受注しない、直接契約できるお客様とだけ取引する
  • 小規模事業者持続化補助金は「お小遣い」稼ぎ
  • CanvaとPowerPointで作れないものは外注化かご紹介
  • ホームページの新規作成は協業に依頼する

ここに挙げた経験則は、フリーランスとしての今のわたしの受注の判断基準です。
実際に案件を受注し、打席に立ち、そこから学んで「やらない」と決めたことなのです。

「失敗速度を上げる」という考え方

わたしは「失敗速度を上げる」という考え方が好きです。
10個の思いつきをトライしてみて、1個しかうまくいかないとします。

早く成功したければ、さっさと10回挑戦して、1回成功すれば良いのです。

打席に立たないと、失敗すらできません。 

「一回でうまくやりたい」
「失敗したくない」

という思いが強すぎると、なかなかチャンレンジすることができません。
副業で成果を出したければ、「失敗速度を上げる」という考え方がお勧めです。

できるだけたくさん打席に立ち、地道にトライ&エラーを繰り返す。
その中から「自分仕様のビジネス」が徐々に見つかってくるのだと思っています。

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この記事を書いた人

事務歴14年。2021年からオンライン事務代行を副業でスタートし、2022年にフリーランスのオンライン事務代行として独立しました。

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