副業を始めるきっかけや、副業の目的は人それぞれですが、副業を始めたばかりの方が、遅かれ早かれ、向き合うべき課題の一つに「お金の管理」があります。
わたし自身、今はフリーランスとして活動していますが、独立する前には、正社員として勤めながら、1年半ほどオンライン事務代行の副業をしていました。
そして、副業を通じて、事業主として「お金を管理する」という経験をしました。
この記事では、副業を始めた時から、この記事を書いている独立3年目の間に、わたしがお金について学んだことをシェアします。
今は自分のビジネスで集客をするだけで、正直なところ手一杯…
お金の管理が苦手で、ついつい後回しにしてしまう…
お金のことを勉強したいけれど、何から手を付けて良いかわからない…
あなたがそのような悩みを持っているなら、この記事を参考にしながら、副業初心者でもできることや今すぐやるべきことを明確にしてみてください。
副業を始めたばかりの人でもできること・やっておくべきこと
副業を始めたときから、毎月の売り上げと経費の記録はとっておこう

副業を始めたばかりの頃は、なかなか売上ができないことが多いです。
それでも、自分でできること・やっておくべきことはあります。
わたしが副業時代にやっていた「オンライン事務代行」は、これまでの経験や自身のスキルを、必要としている企業や個人に提供するだけだったので、比較的簡単に売上を作ることができました。
とはいえ、生まれて初めて自分で営業をする方は、ホームページやSNSのアカウントを作ったり、異業種交流会に足を運んだりしていると、営業活動だけで数か月かかってしまうケースは多々あると思います。
副業を始めたばかりの頃は「入ってくるお金 < 出ていくお金」とのなることが多いです。
そういった事業を始めるためにかかったお金も、きちんと記録しておきましょう。
わたしが開業当時に支出したもの(例)
- ランディングページの運用費(ペライチ)
- ロゴマークの制作必要
- ストアカやタイムチケットなどでのスキル習得にかかった費用
- 書籍の購入費用
- 会計ソフトの利用料
- ZOOMのビジネスアカウント利用料
独立の時に支出したもの(例)
- ホームページの制作費用(WordPressテーマ、サーバー代、ドメイン代等)
- ホイームページ制作に関する個別レクチャー費用
- 名刺の印刷代
- プロフィール写真の撮影費用
- 異業種交流会の参加費や懇親会費
毎月の売り上げと経費の記録はどのような方法で残すのが良いか

記録の残し方としては、会計ソフトを導入するのがベストです。
ただし、会計ソフトを導入するのは、コンスタントに売上が立つようになってからでも良いと、わたしは思います。
というのも、会計ソフトを導入するのにもお金がかかるからです。
例えば、わたしが使っている会計ソフトは「マネーフォワード確定申告」ですが、年額16,896円(税込)です(2025年4月現在)。
1か月あたりの支出に換算すると、おおよそ1,500円です。
売り上げが上がっていないのに、ただ支出を管理するためだけに、会計ソフトにお金を払い続けるのもどうかと思います。
ですので、最初のうちはEXCELで収支の履歴をつけるだけでも良いと思います。
とにかく、毎月の収支の記録を取りましょう。
そして、支出に関しては、請求書や領収書も、必ず保管しておきましょう。

家計簿アプリを使っている方であれば、家計簿の科目の中に「事業経費」を追加して、経費の記録を取っていくのもアリだと思います!
💡 会計ソフトに興味がある人は、こちらの記事も参考にしてみてください。わたしの周囲にいるフリーランス・副業勢では、freee会計を使っている人が多いです。


💡 マネーフォワード確定申告の使い勝手に興味がある人は、レビュー記事が参考になると思います!(ただし、簿記3級以上の知識がある方向け)わたし自身は、副業時代からずっと、マネーフォワード確定申告を使っています。


事業主としての「お金の管理」にはゴールがある


令和の日本社会のルールとして、毎年2月には確定申告があります。
これは、経営者でも、フリーランスでも、副業であっても、事業主である限り、逃れられない日本社会のルールです。
毎月の収支を管理する目的は、自分のビジネスが順調に進んでいるかを収支で把握することですが、その区切りは毎年1月1日から12月31日までと決まっています。
1年間の収支を記録して、決算を固めて、翌年に確定申告をするところが一連の作業のゴールになります。
今の日本社会では、お金がないと生きていくのが難しいです。
フリーランスや経営者がすべての人にお勧めできる働き方(生き方)ではないとも思いますが、もし、今後「事業主として生きていきたい」という思いが少しでもあるなら、お金の管理は一定自分でできた方が良いとわたしは思います。
あるいは、これから先も会社員として働きながら、副業を続けていくとしても、事業の収支は把握できた方が良いでしょう。
日本の教育は会社員や公務員になることを前提にしているので、確定申告に関しては一ミリも教えてくれないのが現実です。
それでも、避けて通れないものではあるので、自ら学ぶ姿勢が必要になってきます。
事業主としてやるべき「お金の管理」
- 毎月の売上の推移を把握しておく
- ビジネスを進めるためにかかったお金を経費として計上する
- 年末に決算を固めて、確定申告をする( ≒ 事業主としての成績 )



決算は、お金の面での「事業主としての成績」を表すものです。
これは、副業でもフリーランスでも同じことです!
独立・起業を考えているあなたへ「簿記3級のススメ」


副業初心者が悩むもうひとつのポイントの一つとして、「副業でも開業届って必要なの?」という疑問があります。
結論、会社員であっても、副業を始める際に開業届を提出する必要があります。
この時、開業届とセットで青色申告承認申請書を提出することをお勧めします。
青色申告を利用できると、翌年の確定申告の時に、所得税の申告時に大きなメリットを得られることになります。
ただし、翌年の確定申告のタイミングでは、複式簿記で作成した帳簿と決算書類が必要になります。
このため、会社員としての経理経験のない方や、これまで簿記の考え方に触れたことがない方は、会社員のうちに、簿記3級程度の知識を学んでおくことをお勧めします。
事業主として簿記を学ぶときには、簿記3級の資格を取ることが目的ではなく、基本的な仕訳のルールが分かり、決算報告書(貸借対照表と損益計算書)の意味がわかることが目的です。
毎月の経理業務や確定申告は外注化することもできますが、外注化するとお金がかかってしまうので、最初のうちは、確定申告も自分でやらざるを得ないと思います。



オンライン秘書やオンライン事務代行など、事務系の副業をしているなら、せっかくなので簿記3級の資格も持っておくと、営業活動でも多少有利になると思います!
💡 簿記の資格はあったほうが良いと思うけれど、実務経験も同じくらい大事、というのがわたしの持論です。オンライン事務代行の副業を始めたばかりの方で、資格に興味がある人はこちらの記事が参考になると思います。


「お金の管理は誰かにお任せしたい」というあなたへ


わたしは/僕はお金の管理は苦手だから、誰かに丸ごとお願いしたい…
そんなふうに考えている方も、一定、いらっしゃると思います。
苦手なことは自分でやらないという選択肢もあり得ます。
思い切って、経理業務は全て外注化し、経理代行や税理士さんにお任せするも一つの選択肢です。
もし、あなたばそんなふうに考えているなら、自分のビジネスから経理業務を切り出して、誰かにお願いできるくらい、稼げるようになりましょう。
苦手業務を切り出してプロにお願いするのには、それなりにお金がかかります。
外注化にかかるコスト(例)
- 個人事業主の経理代行は月3万円~
- 個人事業主の確定申告を税理士にスポットで依頼する場合は、最低5万円/回~
また、お金の管理を外注化するという選択をした場合にも、自分のところに入ってくるお金、手元から出ていくお金に関して判断するのは、いつも事業主自身であるという責任の所在は、頭の片隅に留めておいてください。



外注先と対等に会話をするためにも(騙されないためのにも)、一定のお金のリテラシーは持っておきたいものです。
副業を始めたら、毎月の収支の記録をつけよう(まとめ)


思い返すと、わたしが開業届を出したのは、2021年のちょうどコロナ禍でした。
オンライン事務代行として毎月数万円単位の売上が作れるようになり、大慌てで開業届を出しにいった記憶があります。
時期的にも、ちょうど今くらいの初夏の頃だったと思います。
その頃には、青色申告の意味もあまりよくわかっておらず、
青色申告っていうのを、みんなやっているっぽい…
白色申告と青色申告なら、青色の方がお得っぽい!?
それくらいのノリで、目黒税務署に開業届と青色申告承認申請書を持参したことを、今でもたまに思い出します。
そして、あの時、青色申告を選択しておいてよかったと、独立して3年目の今となっては、青色申告控除の有効性を強く感じています。
毎年2月には確定申告があります。
これは、経営者でも、フリーランスでも、副業であっても、事業主である限り、逃れられない日本社会のルールです。
同時に、今の日本社会では、お金がないと生きていくのが難しいです。
フリーランスや経営者がすべての人にお勧めできる働き方(生き方)ではないとも思いますが、もし、今後「事業主として生きていきたい」という思いが少しでもあるなら、お金の管理は一定自分でできた方が良いとわたしは思います。
あるいは、これから先も会社員として働きながら、副業を続けていくとしても、事業の収支は把握できた方が良いでしょう。
もし、あなたが「何から手を付けてよいかわからない」と思い悩んでいるなら、まずは、毎月の収支の記録をつけることから始めましょう。
そして、お金の管理も並行して学び、一緒に実践していきましょう。
💡 来年、初めての自分で確定申告をするという方は、あんじゅ先生の「フリーランス税本」でひととおりお金の基礎を学んでおくのがお勧めです。気になる方は、ぜひレビュー記事を参考にしてみてください。

