総務って、なんでも屋で雑用ばかり…
やりがいが感じられない
総務として働くあなたは、もしかしたら日々そんな風に感じていませんか?
会社の中で、縁の下の力持ちとして様々な業務をこなす総務の仕事です。
しかし、その業務の幅広さや成果が見えにくい特性から、「やりがいがない」と感じてしまう瞬間があるのも事実です。
特に30代になり、今後のキャリアを考え始めたとき、
このままでいいのかな?
と漠然とした不安を抱くこともあるかもしれません。
この記事では、総務のあなたが「やりがいがない」と感じてしまう具体的な瞬間を7つ挙げ、なぜ総務が「なんでも屋」「雑用係」になりがちなのか、その理由を深掘りします。
そして何よりも大切なのは、現状から抜け出し、やりがいを見つけるための具体的な方法です。
どうせ総務なんて…
と、キャリアを諦めるのはまだ早いです。
この記事を読み終える頃には、あなたの仕事に対する見方が変わり、明日からの業務に前向きに取り組むヒントが見つかるはずです。
総務が「やりがいがない」と感じる瞬間7選
総務の仕事は多岐にわたりますが、その中に「やりがいがない」と感じてしまう瞬間はどんな時でしょうか。
ここでは、多くの総務担当者が共感するであろう7つの瞬間を深掘りしていきます。
総務が「やりがいがない」と感じる瞬間7選
- 雑用ばかりで達成感がない
- なんでも屋のように仕事を押し付けられる
- 成果が見えず、評価されない
- 総務の仕事が社内で理解されていない
- 感謝される機会が少ない
- スキルが身につかず、成長が感じられない
- キャリアの先が見えない
総務はやりがいがないと感じる瞬間①|雑用ばかりで達成感がない

- コピー用紙の補充
- 電球の交換
- 来客へのお茶出し
これらは総務の業務の一部であり、もちろん大切な仕事です。
しかし、一日中こうした「雑用」と呼ばれる業務に追われていると、
自分は何のために働いているんだろう?
と感じてしまうことはありませんか?
一つ一つの業務は小さいけれど、会社の運営には不可欠なものばかりです。
それでも、派手な成果が出るわけでもなく、誰かに褒められる機会も少ないため、「達成感」を感じにくいのが実情です。
日々、黙々と雑用をこなす中で、自分の存在意義を見失いそうになることもあるかもしれません。
総務はやりがいがないと感じる瞬間②|なんでも屋のように仕事を押し付けられる

これ、総務にお願いすれば何とかしてくれるよね?
まるで魔法の言葉のように、あらゆる部署から様々な依頼が舞い込んでくるのが総務の日常です。
本来の業務範囲を超えて…
〇〇の資料作成手伝ってほしい
××のイベント準備、手伝えない?
といった依頼が後を絶たず、気づけば「なんでも屋」状態になっていることもしばしばです。
断りきれない性格のあなたは、自分の業務が滞っても、ついつい引き受けてしまうこともあるでしょう。
結果として、自分の専門性を高める時間もなく、次から次へと舞い込むイレギュラーな業務に翻弄され、疲弊してしまうのです。
総務はやりがいがないと感じる瞬間③|成果が見えず、評価されない

営業職であれば「売上目標達成!」、開発職であれば「新サービスリリース!」など、目に見える成果があります。
しかし、総務の仕事は、会社の「当たり前」を支えることがメインです。
例えば、滞りなく備品が補充されていても、社員が快適に働けていても、それは「当たり前」として認識され、改めて評価されることは少ないでしょう。
何か問題が起きた時に初めてその存在意義が認識される、といった受け身な評価になりがちです。
結果として、頑張りが正当に評価されていないと感じ、モチベーションが低下してしまうのです。
総務はやりがいがないと感じる瞬間④|総務の仕事が社内で理解されていない

あなたは社内報や福利厚生制度の整備など、社員が働きやすくなるための施策に日々頭を悩ませているかもしれません。
しかし、せっかく企画したイベントも参加者が少なかったり、新たな制度導入も「当然」と受け止められたり…。
総務の仕事が多岐にわたるがゆえに、「結局、総務って何をしている部署なの?」と、社内から理解されていないと感じる瞬間は少なくないでしょう。
自分の努力が社内で正しく認識されていないと感じると、虚しさや孤独感を覚えることもあります。
総務はやりがいがないと感じる瞬間⑤|感謝される機会が少ない

「ありがとう」の一言は、どんな仕事をしていても嬉しいものです。
しかし、総務の仕事は「できて当たり前」という認識がされがちで、直接的に感謝される機会が少ないと感じることはありませんか?
例えば、会議室の予約や出張の手配など、社員がスムーズに業務を行えるようサポートしていても、それが当たり前になってしまうと、感謝の言葉が聞かれることは稀になります。
影で支える役割だからこそ、たまには「助かったよ」「ありがとう」と言ってもらいたいと願うのは、決して贅沢なことではないはずです。
総務はやりがいがないと感じる瞬間⑥|スキルが身につかず、成長が感じられない

総務の仕事は幅広い一方で、特定の専門性を深く追求する機会が少ないと感じるかもしれません。
毎日同じようなルーティンワークをこなす中で、
このままでは何のスキルも身につかないのでは?
という不安に襲われることもしばしばでしょう。
例えば、経理や人事、法務といった部署は専門知識が明確で、資格取得などを通じて自身の市場価値を高めるイメージがつきやすいですが、総務の場合、その道筋が見えにくいと感じる人も少なくないでしょう。
「この仕事を通じて、自分は成長できているのだろうか?」
と自問自答し、将来への漠然とした不安を感じてしまうのです。
総務はやりがいがないと感じる瞬間⑦|キャリアの先が見えない

「スキルが身につかない」という不安とも重なりますが、総務の場合、他の部署のように、役職や専門分野のスペシャリストといった明確なキャリアアップの道筋が描きにくいと感じてしまうのです。
この先、自分はどんな総務になりたいのか?
ずっとこの仕事を続けていて、将来性はあるのか?
といった疑問が頭をよぎり、モヤモヤとした気持ちを抱えてしまうかもしれません。
なぜ総務は「なんでも屋」「雑用係」になりがちなのか?
「やりがいがない」と感じる瞬間は、総務の仕事の特性に起因することが少なくありません。
なぜ総務は「なんでも屋」「雑用係」になりやすいのでしょうか。
その根本的な理由を理解することで、現状を変えるための第一歩が見えてきます。
総務が「なんでも屋」「雑用係」になりがちな理由5つ
- 幅広すぎる業務範囲と役割の曖昧さ
- 成果が“数値化”されにくい
- 頼まれごと文化が根づきやすい
- 経営層の理解不足
- 社内への情報発信が少ない
何でも屋・雑用係になりがちな理由①|幅広すぎる業務範囲と役割の曖昧さ

総務は、法務、経理、人事、広報、庶務など、多岐にわたる業務を横断的に担当することが多い部署です。
その業務範囲の広さゆえに、「誰が担当するのか不明な仕事」や「部署間の隙間にある仕事」が総務に流れ込みやすくなります。
「これはうちの部署の仕事じゃないから、総務でしょ?」といった形で、明確な役割分担がされていない業務が、結果的に総務に集約されてしまうのです。
役割が曖昧なことで、結果として「なんでも屋」にならざるを得ない状況が生まれてしまいます。
何でも屋・雑用係になりがちな理由②|成果が“数値化”されにくい

営業であれば売上、製造であれば生産量など、多くの部署では成果が明確な数値で示されます。
しかし、総務の仕事は、社員が働きやすい環境を整えたり、会社の基盤を支えたりすることが主な役割であり、その成果を数値として示すことが非常に難しいです。
例えば、「備品管理を完璧にこなした結果、会社の経費が〇%削減できた」といった直接的な成果に結びつけるのは容易ではありません。
成果が見えにくいがゆえに、会社として総務の貢献度を測る指標が乏しく、結果として「雑用」という認識に繋がりやすくなってしまうのです。
何でも屋・雑用係になりがちな理由③|頼まれごと文化が根づきやすい

総務は、会社全体の業務が円滑に進むようサポートする役割を担っています。
そのため、社員から様々な依頼や相談を受ける機会が多く、「困ったら総務に聞けば解決する」という「頼まれごと文化」が社内に根づきやすい傾向があります。
親切心からついつい引き受けてしまうことで、本来の業務ではない依頼が常態化し、結果として「雑用係」としての役割が定着してしまうことがあります。
この文化が強固になると、総務自身も「頼まれごとをこなすのが仕事」と認識してしまいがちです。
何でも屋・雑用係になりがちな理由④|経営層の理解不足

残念ながら、総務の重要性を十分に理解していない経営層がいる企業も存在します。
総務の仕事は、直接的に売上を上げる部署ではないため、コストセンター」としてしか見られないことも少なくありません。
そのため、総務の業務内容やその貢献度が軽視され、必要な人員や予算が与えられず、結果として限られたリソースの中で「何でもやらざるを得ない」状況に陥ってしまうことがあります。
経営層の理解不足は、総務が「なんでも屋」「雑用係」と認識される大きな要因の一つです。
何でも屋・雑用係になりがちな理由⑤|社内への情報発信が少ない

総務は社内全体に関わる情報を多く扱っていますが、その情報を適切に社内に発信しているでしょうか?
例えば、新しい福利厚生制度を導入しても、その意図や効果を社員にきちんと伝えなければ、ただの「増えたルール」としてしか認識されません。
総務の仕事内容や取り組みについて、積極的に社内へ情報発信しないと、他の部署からは「何をしているのか分からない部署」という認識が広まってしまいます。
情報発信の不足は、総務の仕事が正しく理解されず、「雑用」と捉えられる原因にもなり得るのです。
「雑用」に見える仕事の価値を意味付けする
「雑用ばかりでやりがいがない」と感じる仕事も、見方を変えれば会社の重要な基盤を支える尊い仕事です。
ここでは、あなたの仕事に新たな価値を見出すための「意味付け」について考えてみましょう。
まずは、総務の仕事の意味付けをし直す
一見、地味に見える総務の仕事。しかし、その一つ一つが会社を円滑に回すために不可欠な要素です。
「雑用」は会社の土台を支える仕事

コピー用紙の補充も、電球の交換も、来客対応も、一つ一つは小さな業務かもしれません。
しかし、もしこれらが滞れば、社員は仕事に集中できず、会社の機能は麻痺してしまいます。
総務の仕事は、まさに会社の「土台」を支える役割を担っているのです。
建物に頑丈な土台がなければ、どんなに立派な上物があってもすぐに崩れてしまいます。
あなたの地道な「雑用」こそが、会社という建物をしっかりと支え、社員が安心して働くことができる環境を作り出していると認識しましょう。
万能屋としての強みを活かす

「なんでも屋」という言葉にネガティブなイメージを持つかもしれませんが、これは裏を返せば、あなたが「万能な人材」である証拠です。
幅広い業務を経験することで、会社全体の流れや各部署の連携、課題などを俯瞰的に理解できるのは、総務ならではの強みです。
特定の専門分野に特化するのも素晴らしいですが、総務は会社のあらゆる情報が集まるハブであり、ゼネラリストとしての視点を養うことができます。
この「万能屋」としての経験は、将来的に部署をまとめる管理職や、事業全体を企画するようなポジションに進む上で、かけがえのない財産となるでしょう。
自分で仕事の意味を見つける習慣を持つ

誰かに「あなたの仕事は素晴らしい」と言われるのを待つのではなく、自分自身で仕事の意味や価値を見出す習慣を持つことが大切です。
例えば、
- この備品管理を徹底したことで、〇〇部署の業務効率が〇分向上したかもしれない
- あの社員がスムーズに会議室を使えたのは、わたしが事前に準備したおかげだ
- この制度を導入したことで、社員のストレスが少しでも軽減されたら嬉しい
といったように、自分の行った業務が、誰かの役に立っているか、会社にどのような良い影響を与えているかを意識的に考えるようにしましょう。
小さなことでも、具体的な影響を想像することで、日々の業務に新たな意味とやりがいを見出すことができます。この習慣を身につけることで、受け身ではなく、主体的に仕事に取り組む姿勢が養われます。
総務が「なんでも屋」「雑用係」から脱却するための具体的なアクション
自分の仕事に意味を見出すだけではなく、具体的な行動を起こすことで、現状を変え、やりがいを感じられる総務へとステップアップできます。
ここでは、明日から実践できる具体的なアクションを5つご紹介します。
具体的なアクション5つ
- 自分の業務を棚卸しして“見える化”する
- 小さな業務改善を積み重ねて、成果をアピールする
- 資格取得で専門性を身につける
- 上司との面談で業務の線引きを相談する
- 外部のキャリア相談を活用する
具体的なアクション①|自分の業務を棚卸しして“見える化”する

まずは、あなたが日々行っている業務をすべて書き出してみましょう。
- ルーティン業務: 毎日、毎週、毎月行っている定型業務
- 突発的な業務: 依頼されて対応したイレギュラーな業務
- 自分で「雑用」だと感じている業務: 誰がやるべきか不明瞭な業務
そして、それぞれの業務にかかっている時間や頻度も記録します。
こうして業務を「見える化」することで、あなたがどれだけの業務をこなし、どれだけの時間を費やしているかが客観的に把握できます。
この棚卸しは、業務改善の足がかりとなるだけでなく、上司に業務状況を説明する際の客観的なデータとしても活用できます。

「こんなにたくさんのことをやっていたんだ!」と、改めて自分の仕事量に気づくきっかけにもなるでしょう。
体的なアクション②|小さな業務改善を積み重ねて、成果をアピールする


「雑用」と思われがちな業務の中にも、改善の余地はたくさんあります。
例えば、
- 備品の発注フローを見直して、発注の手間を〇時間削減した
- 会議室の予約システムを導入し、予約に関する問い合わせが〇%減少した
- 社内規定をわかりやすく改訂し、社員からの質問件数を〇件減らした
といったように、たとえ小さなことでも、
- 現状の課題を「どのように改善したか
- どのような成果が出たか
この2つを意識して取り組んでみましょう。
そして、その成果を上司や関係部署に積極的にアピールすることが重要です。



小さな成功体験を積み重ねることで、自信にも繋がり、さらなる改善への意欲も湧いてくるはずです。
具体的なアクション③|資格取得で専門性を身につける


スキルが身につかない」という不安を解消するためには、専門性を高めることが有効です。
総務の仕事に関連する資格は多岐にわたります。
例えば、
- 社会保険労務士: 労働法や社会保険に関する専門知識
- 衛生管理者: 職場の安全衛生管理に関する知識
- ビジネス実務法務検定: 企業活動における法務知識
- 簿記検定: 会計や経理の基礎知識
これらの資格は、あなたの専門性を高めるだけでなく、社内でのあなたの立ち位置を明確にし、「この分野なら〇〇さんに聞けば間違いない」という信頼を得るきっかけにもなります。
また、資格取得のための学習は、あなたの自信にも繋がり、キャリアの選択肢を広げることにも繋がるでしょう。



会社によっては資格取得支援制度がある場合もあるので、確認してみるのも良いでしょう。
具体的なアクション④|上司との面談で業務の線引きを相談する


もしあなたが「なんでも屋」状態に陥っていると感じているなら、上司との定期的な面談の場を有効活用しましょう。
具体的なアクション①で棚卸しした業務内容や、それに費やす時間を提示しながら、
- 「本来の総務業務に集中するために、どの業務を優先すべきか」
- 「他の部署に依頼すべき業務の線引きを明確にしたい」
- 「今後、どのようなスキルを身につけ、どんな役割を担っていきたいか」
といったことを具体的に相談してみましょう。
ただ不満を伝えるだけでなく、「どうすれば会社にとってより貢献できるか」という視点で提案することで、上司も真剣に耳を傾けてくれるはずです。



自分の意見をしっかりと伝え、業務の線引きを明確にすることは、あなたが主体的に仕事に取り組む上で非常に重要です。
具体的なアクション⑤|外部のキャリア相談を活用する


もし社内で相談しにくい、あるいは客観的な意見が欲しいと感じる場合は、外部のキャリア相談サービスを活用するのも一つの手です。
キャリアコンサルタントは、あなたのスキルや経験、今後の希望などをヒアリングし、総務としてのキャリアパスや、他の職種への転身なども含めて、多角的な視点からアドバイスをくれます。
- 自分の強みや弱みを客観的に把握したい
- 総務としての市場価値を知りたい
- 今後のキャリアプランについて具体的に考えたい
と考えているなら、専門家の視点からアドバイスをもらうことで、新たな気づきや具体的な行動計画を立てることができます。



一人で抱え込まず、プロの力を借りることで、より具体的な次の一歩が見えてくるはずです。
総務のやりがいは「受け身から脱却」がカギ(まとめ)
総総務の仕事は、会社の根幹を支える非常に重要な役割を担っています。
」しかし、その特性上、「やりがいがない」と感じてしまう瞬間があるのも事実です。
「雑用ばかり」「なんでも屋」と諦めてしまう前に、まずは自身の業務を見つめ直し、その「意味」を再定義することから始めてみましょう。
そして、
- 自分の業務を「見える化」し、改善できる点を探す
- 小さな成功体験を積み重ね、積極的にアピールする
- 専門性を高めるためのスキルアップを図る
- 上司と積極的にコミュニケーションを取り、自身のキャリアを考える
といった具体的なアクションを通じて、「受け身」の姿勢から「主体的な」姿勢へと脱却することが、総務の仕事にやりがいを見出すための最大のカギとなります。
あなたの地道な努力が、会社を動かし、社員を支えている。その誇りを胸に、一歩踏み出してみませんか?
きっと、今まで見えなかった総務の仕事の奥深さや、あなた自身の可能性を発見できるはずです。



あなたの新しい一歩を応援しています