フリーランスに名刺はいらない?名刺の必要性と作り方を詳しく解説!

本稿では、フリーランス(個人事業主)にとって大切な営業ツールである「名刺」について解説します。
フリーランス(個人事業主)に名刺は必要でしょうか?名刺を作るどうか迷っている人も多いと思います。

フリーランス(個人事業主)の多くは、マッチングサービスやWEB集客を活用しており、対面で名刺を交換する機会が少ないのも事実です。

しかし、結論から言うと、フリーランス(個人事業主)も名刺はあったほうが良いです。

この記事では、フリーランス(個人事業主)の名刺の必要性を確認した後に、実際に名刺を作る場合の手順をご紹介します。

目次

フリーランス(個人事業主)にとっての名刺の必要性

名刺交換するフリーランス女性

フリーランス(個人事業主)といっても、仕事の内容によって人脈形成の仕方が違います。

多くのフリーランス(個人事業主)は、仕事を受注するために営業活動を行います。

営業活動の仕方によって、名刺が必要かどうかの判断が分かれます。

業種によって、営業活動の仕方にある程度の傾向があると思いますので、業種別に名刺の要否を考えてみましょう。

名刺が不要な業種

具体例ブロガー、WEBデザイナー、オンラインサロン運営、オンライン秘書等

集客から受注まですべてをオンラインで完結できる職種であれば、名刺交換する場面がありません。

この場合は、名刺を作るよりもポートフォリオやプラットフォームのプロィール欄を充実させ、ご自身のスキルや受注実績を常にアップデートしていくのがお勧めです。

※営業活動はオンラインで完結している場合にも、異業種交流会やオフ会など対面で人と会う可能性がゼロでない場合は、名刺をもっておいた方が良いでしょう。

名刺が必要な業種

【具体例】飲食業、サロン運営、講師業、士業、営業代行、ローカルビジネス(職種問わず)等

BtoCで、個人のお客様と接する機会のある場合は名刺は必須です。

BtoBのビジネスでも、異業種交流会に参加したり、WEB以外の方法で受注する業種や客先・仕入れ先等に出向いて商談を行うなどの場面が想定されるならば、フリーランス(個人事業主)であっても名刺は常に携帯しておきたいところです。

フリーランス(個人事業主)の名刺に載せる項目

フリーランス(個人事業主)の名刺に書いておくべき主要な項目は以下の8つです。

それぞれの項目に関して、ひとつずつ見ていきます。

名刺に載せる主な項目

  • 氏名(必須)
  • 屋号
  • 職種・肩書き・資格(必須)
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス(必須)
  • SNSアカウント
  • WEBサイト
  • 【番外編】その他アピールしたいこと(ポートフォリオなどのQRコード)

フリーランス(個人事業主)の名刺に氏名は必要?

ビジネスネームで活動しているフリーランス女性

もちろん必要です。あなたの名前は必ず記載しましょう

ただし、必ずしも本名である必要はなく、ビジネスネームを使用しても構いません。

自分がお客様から呼んで欲しい名前、認識して欲しい名前を記載しましょう。

フリーランス(個人事業主)の名刺に屋号は必要?

建築士として開業しているフリーランス(個人事業主)

事業内容やサービスを象徴する屋号、相手の記憶やイメージに残るキャッチーな屋号であれば、記載しておいた方が良いです。

屋号は開業届の必須項目にはなっていません。そのため、個人事業主として開業する際に、屋号を決めていないという人もいると思います。

フリーランス(個人事業主)の場合、必ずしも名刺に屋号を記載する必要はありません。

フリーランス(個人事業主)の名刺に職種・肩書き・資格、資格は必要?

肩書は、あなたがどんな人なのかを一瞬で判断する材料です。

また、名刺をもらった人が、後で名刺を見返したときに、あなたが何の仕事をしているのかがひと目でわかったほうが良いです。その意味でも、職種・肩書きの記載は必須と言えます。

職種・肩書き(例)

  • WEBデザイナー
  • 人事コンサルタント
  • システムエンジニア
  • フランス留学エージェント
  • ビジネス英語コーチ
  • 営業代行
  • オンライン事務代行

国家資格を有している場合は、資格を記載しましょう。

資格(例)

  • 理学療法士
  • 国家資格キャリアコンサルタント
  • 社会保険労務士
  • 中小企業診断士
  • 司法書士

フリーランス(個人事業主)の名刺に住所は必要?

自宅で開業でフリーランスをしている人は住所を公開しない方が良い

多くのフリーランス(個人事業主)は、自宅で仕事をしているため、名刺に自宅住所を載せるのかどうかは迷うポイントだと思います。

結論から言うと、名刺に自宅住所を記載する必要はありません。

受注後には、契約書の取り交わしや書類のやり取りなど、事務手続きのために取引先に自宅住所を伝える必要があります。

これに関しては、メールアドレスさえ交換できれば、後から伝えることができます。

自宅住所を知られたくない方や不特定多数の方と名刺交換する可能性のある方、特に女性は危険を回避するためにも、むやみに自宅住所を記載しない方が無難です。

取引上、どうしても住所の記載が必要な場合は「バーチャルオフィス」や「レンタルオフィス」の利用を検討しましょう。

フリーランス(個人事業主)の名刺に電話番号は必要?

フリーランスが携帯電話の番号をを名刺に載せる理由

電話番号は、急な発注やクライアントからの相談の時にあった方が便利です。

ただ、電話番号も住所と同じで自宅の固定電話は、記載しない方が安全です。

必要になったときだけ、取引先にメールで伝える方がよいのでしょう。

電話で仕事を受注するような営業・セールス等のフリーランスであれば、携帯電話の記載は必須です。

しかし、プライベートの電話番号を記載すると、管理が大変なので、新しく携帯電話を契約するか、ビジネス用に050電話番号を取得して記載すると良いです。

フリーランス(個人事業主)の名刺にメールアドレスは必要?

フリーランスの名刺にはメールアドレスは必須

メールアドレスの記載は必須です。

フリーランス(個人事業主)の場合は、取引が始まるとSlackやChatworkなどのチャットでのやり取りがメインになりますが、受注が成立するまでのやりとりはメールで行う場合が多いです。

名刺に記載するのは、G-mailのようなフリーアドレスでも、独自のドメインを取得して記載するのでも問題ないです。

最近では、フリーアドレスを気にしない企業が増えています。

フリーランス(個人事業主)の名刺にSNSは必要?

SNSで発信をしているフリーランス

必須ではありませんが、TwitterやFacebookのIDを記載しておくのがお勧めです。

TwitterのDMやFacebookのMessengerでも気軽にコミュニケーションが取れるため、ベンチャー企業やフリーランス(個人事業主)同士では、SNSによる仕事の相談や依頼が普通です。

こうした前提を踏まえ、クライアントにプライベートの活動を知られたくない人は、ビジネス用のSNSアカウントを別に作成して、名刺に記載した方が無難です。

フリーランス(個人事業主)の名刺にWEBサイトは必要?

フリーランスでもWEBサイトはあった方が良い

WEBサイトを持っている場合は記載しましょう。そもそも、ホームページ、LP、ブログなどネットを整備した上で、リアルでの名刺交換に備えるという順番になります。

サービス内容や実績など、名刺には書ききれない情報は必ずネット上に記載しておき、名刺交換から興味を持っていただけた人は、WEBの情報を通じて信頼を高めるという流れがベストです。

【番外編】その他アピールしたいことも載せよう(ポートフォリオなどのQRコード)

ポートフォリオに実績を記載するフリーランス(個人事業主)

フリーランス(個人事業主)は、これまでに積み上げてきた実績を相手に伝えることが大切です。

たとえば、デザイナーであれば、実際に自分で描いたデザインを名刺に載せるとクライアントに伝わりやすいです。

また、名刺に載せきれない場合も、これまでの実績がわかるポートフォリオを作っておき、QRコードを名刺に記載するとよいでしょう。

フリーランス(個人事業主)の名刺、サイズはどうする?

一般的な名刺のサイズ

名刺のサイズは、一般的によく使われているサイズを使用するとよいでしょう。
一般的な名刺のサイズは「91mm×55mm」です。

規格外で作成しても問題はありませんが、名刺交換した相手が名刺入れにしまったり、名刺を管理する際に扱いに困るため、一般的な形状に合わせることを推奨します。

※名刺の方向は、縦・横どちらでも良いです。

フリーランス(個人事業主)の名刺、デザインはどうする?

名刺に記載する項目と名刺のサイズが決まったら、実際のデザインをどうするか考えましょう。

とりうる選択肢は、大きく分けると「自分でデザインを作る」か「誰かにお願いして作ってもらう」の2択です。

「誰かにお願いして作ってもらう」を選択する場合は、知り合いの直接依頼するか、スキルシェア・アプリ等を通じて誰かにお願いする方法があります。

名刺のデザインを作る方法

  • 自分でデザインを作る
  • プロのデザイナーに依頼する
  • ココナラで発注する

自分でデザインを作る

最初のうちは、自分で名刺を作るのがお勧めです。

Illustratorなど、必ずしもデザイン専用ソフトを使う必要はなく、PowerPointやCanvaなどの汎用的なアプリケーションでそこそこのデザインに仕上げることができます。

また、Googleで検索すれば、無料で使える名刺のテンプレートが数多く出回っていることが分かると思いますので、それらを活用するのでも良いでしょう。

わたしの場合は、Pinterest(ピンタレスト)の画像検索で、実物の名刺デザインやサンプルを参考にして、自分で名刺のデザインを作っています。

画像引用元:Pinterest(ピンタレスト)

こんな人におすすめ

  • ビジネスの方向性やサービス内容まだ流動的な方
  • パソコン作業やデザイン業務が比較的に得意な方
  • 名刺の使用頻度が低く、お金をかける必要がない方

プロのデザイナーに依頼する

プロのデザイナーに名刺のデザインをお願いする

知り合いにデザイナーがいる場合は、プロに依頼するという方法もあります。

どんなイメージに見せたいか、印刷に使用する紙の種類や印刷方法なども相談しながら作ることができます。

数千円~数万円の発注になるため、ビジネスの方向性やサービス内容が固まってきてから依頼すると良いでしょう。

そしてプロ(デザイナー)に依頼する場合、そのイメージと意図をしっかり伝えることが大切です。

イメージの言語化が難しいときは、ネット上の画像などから、デザインサンプルを集め、デザイナーと共有すると認識のズレを防げます。

こんな人におすすめ

  • プロにアドバイスを受けたい方、人と相談しながら作りたい方
  • デザインに苦手意識があり、誰かに任せたいという方
  • SNSやWEBサイトよりも、対面での営業活動に比重を置いている方

ココナラで発注する

画像引用元:ココナラ

身近にプロのデザイナーがいない場合は、「ココナラ」のようにスキル・シェアのアプリケーションを使って、デザイナーに依頼する方法もあります。

プロのデザイナーが対応してくれる他、副業デザイナーや主婦の方が隙間時間に受注するなど、安く対応してくれる場合もあります。

デザインに関しては、出品されているサービス数が多いため、

  • 事前に予算と納期を決めておき、条件に合うサービスを選択する
  • 過去の作品を見て、ご自身の提供するサービスの雰囲気に合いそうな出品者を選ぶ

という順番で、購入するサービスを決めると良いでしょう。

こんな人におすすめ

  • デザイナーに依頼したいけれど、費用はできるだけ安く抑えたいと思っている方
  • 知り合いにデザインを頼める人がいない方
  • オンラインやアプリケーションを通じたやり取りに慣れている方

フリーランス(個人事業主)の名刺、印刷はどうする?

印刷の仕方は「自宅で印刷する」「コンビニで印刷する」「ネット印刷を利用する」の3つがあります。

手軽な順にご紹介します。

自宅で印刷する

自宅にプリンタがある場合は、名刺サイズの用紙を購入し、自分で印刷することができます。
急いでいる場合や、少量で済ませたい場合には自宅で印刷するという選択肢もあります。

プリンタの機種や使用する紙の種類によっては、どうしても手作り感が出てしまいます。

見た目のキレイさを重視する場合、展示会や交流会で一度に配布する場合には、自宅での印刷は不向きです。

コンビニで印刷する

「セブンイレブン」「ファミリーマート」「ローソン」など、代表的なコンビニでは複合機で名刺を印刷することができます。

自宅にプリンタを持っていない人や、わざわざ名刺の専用用紙を買うのが面倒な人は、コンビニで印刷するも良いでしょう。

フリーランスの名刺はコンビニで印刷できる

ネット印刷を利用する

ラクスル」「プリントパック」「パプリ」など、比較的安価でかつオンライン上で発注から入稿まで完結できるサービスがたくさんあります。

多くの場合、最低単位は100枚~、最短で翌日納品が可能となっています。発注数が少ない場合、納期が短い場合は、名刺1枚当たりの料金が割高になります。

見た目をきれいに仕上げたい、安く大量に仕上げたい方は、ネット印刷をお勧めします。

わたしが使ったことがあるネット印刷は、「ラクスル」と「プリントパック」の2社です。
コスパ重視の方には「プリントパック」がお勧めです。ただし、WEBサイトは使いにくいです。
納期やWEBサイトの使いやすさ等を総合的に勘案して、「ラクスル」をお勧めします。

まとめ

  • フリーランス(個人事業主)は名刺が必要かどうかは、ご自身が提供しているサービスや営業活動の仕方によって決まります。WEBから集客する場合にも、オフ会や交流会など、名刺交換が発生することが想定されます。
  • フリーランス(個人事業主)の名刺に必要な項目は以下の8つです。
  • 氏名(必須)
  • 屋号
  • 肩書き、資格(必須)
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス(必須)
  • SNSアカウント(推奨)
  • WEBサイト(推奨)
  • 名刺の規格は、「91mm×55mm」が一般的です。名刺の向きは縦・横どちらでもOKです。
  • 名刺のデザインは、自分で作る、デザイナーに依頼する、ココナラで発注するなどの方法があります。
  • 名刺の印刷方法は、自宅で印刷する、コンビニで印刷する、ネット印刷に注文するなどの方法があります。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

事務歴14年。2021年からオンライン事務代行を副業でスタートし、2022年にフリーランスのオンライン事務代行として独立しました。

目次