営業事務と聞くと、
営業のサポートをする仕事でしょ?
裏方仕事だし、なんだか楽してそう
といった印象を持たれがちです。
ですが、実際に働いていると…
- 営業からの無茶ぶり
- 納期対応
- 顧客クレーム処理
- 他部署との調整
など、気遣いや対応力を求められる場面が非常に多く、正直かなり大変です。
20代後半から30代にかけて、仕事にも慣れてきて、責任も増えてくる時期です。
これまで見過ごしてきた不満や将来への不安が、急に大きくなることもありますよね。
この記事では、営業事務の方が「辞めたい」と感じる瞬間を10パターンに分けてご紹介します。
さらに、つらい気持ちにどう向き合えばいいのか、具体的な対処法やキャリアを考えるヒントもお伝えします。
「どう変わりたいのか」丁寧に向き合い、あなたのキャリアを充実させる助けになれば嬉しいです。

辞めたい気持ちを一人で抱え込まず、あなたの気持ちにそっと寄り添うことができたら嬉しいです。
営業事務を「辞めたい」と感じる瞬間10選
営業事務の仕事を日々頑張っている中で辞めたくなる瞬間をから、代表的なものを10パターンご紹介します。
もしかしたら、この中にあなたの「辞めたい」の理由が見つかるかもしれません。
「辞めたい」と感じる瞬間10選
- 営業と同じようなプレッシャーを感じる
- 営業担当の尻ぬぐいばかりで感謝されない
- クレーム対応で感情がすり減る(感情労働)
- 単調な作業ばかりで仕事に面白みを感じない
- 昇進・昇給が見えず、将来に不安を感じる
- 他部署や営業との板挟みでストレスが溜まる
- コミュニケーションの正解が分からず怒られる
- 一人に業務が集中し、マルチタスクで疲れる
- 繁忙期の残業地獄で体力的に限界
- 機嫌取り・社内政治に疲れた
営業事務を辞めたいと感じる瞬間①|営業と同じようなプレッシャーを感じる


営業事務なのに、なぜか営業担当と同じくらい数字のプレッシャーを感じる…
目標達成のために、資料作成やデータ集計に追われる日々…
直接的なノルマはないはずなのに、結局は営業の成績が自分の評価にもつながるかのような、目に見えないプレッシャーを感じてしまう人が多いです。
営業事務を辞めたいと感じる瞬間②|営業担当の尻ぬぐいばかりで感謝されない


営業からの「あれ、やっといて」「これ、頼むね」の指示…
蓋を開けてみれば、営業さんがやり残した仕事や、うっかり忘れていたミスの後処理ばかりで辟易していませんか。
完璧にこなしても「当たり前」のように思われて、ねぎらいの言葉すらもらえないと、虚しさを感じてしまいますよね。
営業事務を辞めたいと感じる瞬間③|クレーム対応で感情がすり減る(感情労働)


時には、営業担当に代わってお客様からのクレーム対応をすることもあるでしょう。
直接的な責任はないと分かっていても、お客様の怒りや不満を受け止めるのは、精神的にとても疲れるものです。
笑顔で対応していても、感情がすり減っていくのを感じる瞬間です。
営業事務を辞めたいと感じる瞬間④|単調な作業ばかりで仕事に面白みを感じない


伝票処理、データ入力、書類整理…
毎日同じようなルーティンワークの繰り返しで、仕事に新しい発見や刺激を感じられない…
もっとクリエイティブな仕事がしたい
スキルアップできる仕事がしたい
そう思っていても、なかなか機会がないと、仕事へのモチベーションも下がってしまいます。
営業事務を辞めたいと感じる瞬間⑤|昇進・昇給が見えず、将来に不安を感じる


いくら頑張っても、給料が上がらない
昇進の道も閉ざされているように感じる
このままずっと同じ給料で、同じ仕事をしていくのだろうか
そんなふうに、将来のキャリアが見えなくて不安を感じることもあります。
特に、結婚や出産、ライフスタイルの変化を考えると、今のままでいいのかと立ち止まってしまうことがあるでしょう。
営業事務を辞めたいと感じる瞬間⑥|他部署や営業との板挟みでストレスが溜まる


営業と他部署の間で意見が対立したとき、なぜか営業事務がその調整役を任されることがあります。
どちらの言い分も理解できるだけに、板挟みになってしまうのはつらいですよね。
間に立って調整しようとすればするほど、双方から不満をぶつけられて、精神的に疲弊してしまいます。
営業事務を辞めたいと感じる瞬間⑦|コミュニケーションの正解が分からず怒られる


あれ、言ったよね?
なんで確認しなかったの?
営業担当や上司との間で、些細な認識の違いから怒られてしまう経験はありませんか?
コミュニケーションの取り方が難しいと感じたり、自分の伝え方が悪かったのかと落ち込んだりすることもあるでしょう。
人間関係の悩みは、仕事のつらさに直結します。
営業事務を辞めたいと感じる瞬間⑧|一人に業務が集中し、マルチタスクで疲れる


これ、お願いね~
あれもよろしく!
と、次々に降ってくる仕事の依頼…
気がつけば、いつの間にか大量のタスクを抱え込んでいませんか?
いくつもの仕事を同時並行でこなすマルチタスクは、常に頭をフル回転させているため、気づかないうちに心身が疲弊していきます。
営業事務を辞めたいと感じる瞬間⑨|繁忙期の残業地獄で体力的に限界


- 月末や期末の締め作業
- 監査対応
- イベント前の準備
繁忙期になると、毎日残業、休日出勤が当たり前になっていませんか?
体力的に限界を感じながらも、目の前の仕事をこなすことに精一杯で、自分の時間を全く持てない状態が続くと、心身ともに燃え尽きてしまいますよね。
営業事務を辞めたいと感じる瞬間⑩|機嫌取り・社内政治に疲れた


上司の機嫌を取ったり、派閥争いに巻き込まれたり、仕事内容とは直接関係のない、面倒な人間関係の調整に時間や労力を費やすていると、疲れてしまいますよね。
もっと仕事に集中したいのに…
内心ではそう思いながらも、うまく立ち回らなければならない現実にうんざりしてしまうこともあるでしょう。
営業事務が「つらい」「疲れた」と感じたときの対処法
「つらさの正体」を明らかにする
まずは、今のあなたの「つらさの正体」を見極めましょう。
一時的な疲労なのか、根本的に仕事内容や人間関係が合っていないのか、それによって、取るべき対策は変わります。
「つらさの正体」を明らかにするステップ
- つらさを言葉にして書き出す
- 「いつ」「誰と」「どんなとき」にしんどくなるか具体化する
- 「我慢できること」と「本当に無理なこと」を分ける
- 身体の状態もチェックする
【ステップ①】つらさを言葉にして書き出す


頭の中でモヤモヤしていることを、まずは紙やメモ帳に書き出してみましょう。
- 何がつらいのか
- 何に不満を感じるのか
を具体的に言語化することで、自分の気持ちを客観的に見つめ直すことができます。
(具体例)
- 〇〇さんに指摘されると毎回落ち込む
- 納期管理がうまくいかずプレッシャーが重い
- 月末月初の残業時間が長く、寝不足が辛い
【ステップ②】「いつ」「誰と」「どんなとき」にしんどくなるか具体化する


時間帯、相手、業務の種類などから、つらさの原因を特定しましょう。
具体的な状況を把握することで、対策を考えやすくなります。
(具体例)
- 朝の出社直後が特に憂うつ
- 営業Aさんと話すと緊張する
- クレーム対応がつらい
あなたがつらいと感じる場面や状況を特定てきたら、そこから、さらに深掘り質問をしてみてください。
深堀り質問(例)
- いつ(週に何回くらい?)
- 誰と(お客様?上司?)
- どんなとき(電話で?対面で?)にしんどくなるのか
【ステップ③】「我慢できること」と「本当に無理なこと」を分ける


書き出した「つらいこと」を、「これなら我慢できる」「これはどうしても無理」の二つに分けてみましょう。
すべてが嫌なのではなく、一部の業務や人間関係だけがしんどいことも多々あります。
例えば、
- 請求書処理は大変だけど慣れればいけそう
- 怒鳴られるのは苦手だし、我慢できない
といった具合に、自分の限界ラインを把握しましょう。



無理なことに焦点を当てて、その改善策を考えることで、気持ちの整理がつきやすくなります。
【ステップ④】身体の状態もチェックする


「つらい」という気持ちは、心だけでなく身体にも影響を及ぼします。
- 寝つきが悪い
- 食欲がない
- 肩こりや頭痛がひどい
など、身体に異変がないかチェックしてみましょう。



もし気になる症状があれば、無理せず、医療機関を受診することも大切です。
その他の対処法
「つらさの正体」がわかったら、具体的なケアもしておきましょう。
具体的なケア
- 身体的なケアも忘れずに
- 周囲に相談してみる
- 有給や長期休暇を活用する
身体的なケアも忘れずに


疲れた心と身体には、休息が不可欠です。
- 質の良い睡眠をとる
- 温かいお風呂にゆっくり浸かる
- 軽い運動をする
など、心身を癒す時間を作りましょう。
アロマを焚いたり、好きな音楽を聴いたりするのもおすすめです。
周囲に相談してみる


一人で抱え込まず、信頼できる友人や家族、職場の同僚に話を聞いてもらうのも良い方法です。
話すことで気持ちが楽になることもありますし、思わぬアドバイスがもらえるかもしれません。
身近に相談できる人がいない場合は、キャリアの専門家に相談するのも有効です。
キャリアの専門家(具体例)
- 社内の相談窓口
- 産業カウンセラー
- キャリアコンサルタント
有給や長期休暇を活用する


心身ともに疲れているときは、思い切って有給休暇や長期休暇を取得するのも一つの手です。
仕事から離れてリフレッシュすることで、凝り固まった考えがほぐれ、新しい視点が見えてくることもあります。
「辞めたい気持ち」を整理するキャリアの視点5つ
「辞めたい」と感じたときは、単なる感情の爆発ではなく、あなたの中にある“もっと快適に働きたい”というサインかもしれません。
ここでは、辞めたい気持ちを整理しながら、これから先にどうしたら良いかを考えるヒントをご紹介します。
大切にしたいキャリアの視点5つ
- 営業事務のスキルは他職種でも活かせる
- 「今の仕事を辞めること」が唯一の答えとは限らない
- 判断に迷ったときは「事実ベース」で考える
- 「5年後の自分」をイメージしてみる
- 上昇志向に疲れたら「キャリアダウン」も選択肢に
キャリアの視点①|営業事務のスキルは他職種でも活かせる


まず知っておいてほしいのは、営業事務で培ったスキルは、他職種でも通用するということです。
例えば…
- 複数の業務を管理するマルチタスク力
- 社内外の人と調整するコミュニケーション力
- ミスが許されない書類処理に必要な正確性と丁寧さ
これらは、営業職はもちろん、カスタマーサポート、総務、人事、広報、時には営業サイドに回ることさえ可能にする強みです。
「辞める」という決断をする前に、一度、これまであなたがやってきたこと・身につけた力を棚卸ししてみましょう。



営業事務で培ってきたスキルは、決して無駄にはなりません
キャリアの視点②|「今の仕事を辞めること」が唯一の答えとは限らない


気持ちが高ぶっていると、「もう辞めるしかない」と思い詰めてしまいがちですが、実は他にも選択肢はたくさんあります。
いきなり「辞める」決断をする前に、「今の職場でできること」を一度見直してみる価値は十分あります。
今の職場で検討してほしいこと(例)
- 時短勤務やリモートワークなど働き方を変える
- 異動を希望して環境を変える
- 業務の分担を相談して負担を減らす
- 副業などで社外の世界に触れ、視野を広げる
- キャリア相談を活用して客観的なアドバイスを得る



会社に相談できる制度がないか確認してみるのも良いでしょう。
キャリアの視点③|判断に迷ったときは「事実ベース」で考える


「もうムリ!」と感情が先走ると、冷静な判断がしづらくなります。
そんなときは、感情ではなく事実ベースで振り返ることが有効です。
- どの瞬間に強いストレスを感じたか?
- どんな人間関係がつらかったか?
- 何があれば少しは楽になると感じるか?
これらを整理することで、自分にとって必要なのは「退職」なのか、「環境調整」なのか、「一時的な休息」なのかが見えてきます。



具体的な条件を洗い出すことで、自分にとって何が大切なのかが見えてきます。
キャリアの視点④|「5年後の自分」をイメージしてみる


今のまま働き続けたら、自分はどうなっているだろう?
逆に、環境を変えたらどんな毎日が待っているだろう?
例えば、今の仕事を続けている5年後の自分と、今の仕事を辞めて新しい道に進んだ5年後の自分を、具体的にイメージしてみましょう。
どちらの自分が、より笑顔で、充実した日々を送っていそうですか?
漠然とした将来への不安も、具体的にイメージすることで、取るべき行動が見えてくることがあります。



未来の自分が、より笑顔でいられる選択をしましょう
キャリアの視点⑤|上昇志向に疲れたら「キャリアダウン」も選択肢に


もっと上を目指さなきゃ…
キャリアアップしなきゃ…
というプレッシャーに疲れていませんか?
もしそう感じるなら、あえてキャリアダウンを視野に入れることも、一つの有効な選択肢です。
長い目で見てあなたの人生を豊かにする可能性があります。
キャリアダウン(具体例)
- 給料や役職にこだわらない
- ワークライフバランスを重視した働き方
- 責任の少ない仕事
- 心に余裕を持てる職場環境



本当に大切にしたいものは何か、一度立ち止まって、自己理解を深めてみましょう
💡キャリアアップだけなく、「キャリアダウン」も選択肢にもっておきましょう。幸せなキャリアを築くためのヒントに「内的キャリア」という考え方をこちらの記事で解説しています。ぜひ、参考にしてください。


営業事務を辞めたい気持ちは「自分らしく働く」第一歩になる(まとめ)


営業事務の仕事は、営業や他部署から見えにくい負担や気遣いが多く、周囲が思っている以上に大変なものです。
そんな大変な仕事をしている中で「辞めたい」と思うのは、あなただけではありません。
そして、「辞めたい」と思うこと自体も、ダメなことではありません。
むしろ、今のままでは心身のバランスが崩れる危険があることを、あなた自身が一番早く察知した証拠です。
自分を責めず、心の声に耳を傾けてください。
そして、その気持ちを無視せずに「どう変わりたいのか」を丁寧に考えることが、あなたのキャリアにとって何よりも大切な一歩になります。
「辞めたい」と感じるのは、それだけ頑張ってきた証拠でもあります。
その気持ちを無視せず、向き合うことで、新しい選択肢が見えてきます。
もっと自分らしい働き方をしたい
こんなふうに生きていきたい
という前向きな視点を忘れずに、自分らしい働き方を見つけていきましょう。