この記事では、会社員として働く女性がフリーランスを目指す前に、ぜひ知っておいてほしい7つの現実と5つの準備について解説します。
会社に縛られず、自分のペースで働きたい…
もっとやりがいのある仕事を、自分の裁量で進めたい!
フリーランスなれば、理想の働き方が実現できるかも
そんなふうに感じることはありませんか?
特に30代では、働き方やこれからの生き方を見つめ直す時期でもあり、その中で「フリーランス」という選択肢が気になる方も増えています。
たしかに、フリーランスは自由です。
でも、その「自由」には、見えにくい大変さや責任がたくさんあります。
あなたがもし「フリーランス」という選択肢が気になっているなら、この記事から自由とセットでついてくる「責任」を正しく理解し、それでも本当にフリーランスになる必要があるのかを考えてみるきっかけになれば幸いです。
フリーランスになると大変な理由7選
まずは、フリーランスが直面するリアルな現実をお伝えします。
あなたが、フリーランスに憧れを持っているなら、まずは現実を知るところから始めてみましょう。
フリーランスが大変な理由7つ
- 収入の不安定さに悩まされる日々
- 社会保険や年金の負担が増える
- 有給休暇や福利厚生がなくなる
- すべての業務を自分でこなす必要がある
- 孤独感や不安との戦い
- 税務や会計の知識が求められる
- 社会的信用が低い
フリーランスが大変な理由①|収入の不安定さに悩まされる日々

なんといっても、フリーランス最大の壁が「収入の不安定さ」です。
会社員であれば、毎月決まった給料が振り込まれますが、フリーランスはそうはいきません。
「今月は売上が5万円だけ…」というような月があってもおかしくありません。
収入の上下するリスクを抱えながら生活するのは、思っている以上にストレスになるでしょう。
収入の不安定さからくるリスク
- 月によって収入が大きく変動する
- 決まりかけた案件が、発注者の都合で突然キャンセルされることもある
- 納品後に一括払いの大型契約では、入金が数ヶ月後になることもある
フリーランスが大変な理由②|社会保険や年金の負担が増える

フリーランスになると、社会保険の仕組みが大きく変わります。
会社員のときは会社が半分負担してくれていた保険料や年金も、すべて自己負担です。
「収入は上がったのに、手取りが減った」と感じるのは、こうした社会保険の仕組みが変わることが原因となっている場合も多いです。
社会保険や年金のトラブル
- 国民健康保険は収入に応じて高額になる
- 年金は国民年金のみで、会社員に比べると将来の受給額が少ない
フリーランスが大変な理由③|有給休暇や福利厚生がなくなる

体調を崩しても、育児や介護の都合で仕事ができなくなっても、フリーランスに「有給休暇」はありません。
「収入=働いた時間と成果」に比例することになるため、病気やライフイベントによって、予定していた収入がなくなることもあり得ます。
想定されるリスク
- 契約次第では、休んだ分だけ収入がゼロになる
- 長期休暇を取ると、仕事が途切れるリスクがある
- 退職金やボーナスなどは当然なし
フリーランスが大変な理由④|すべての業務を自分でこなす必要がある

フリーランスは一人経営者とほとんど同義です。
専門業務だけでなく、営業・契約・経理・広報など、すべてを一人でこなさなければなりません。
自分の専門業務以外に苦手な作業や雑務があった場合にも、避けては通れないのが現実です。
フリーランスの代表的な雑務
- 案件獲得のためのクライアントへの提案・交渉
- 契約書や請求書の作成
- SNSやブログでの情報発信
- 経費の管理や帳簿付け、確定申告
フリーランスが大変な理由⑤|孤独感や不安との闘い

職場には同僚や上司がいて、ちょっとした雑談や相談ができますが、フリーランスになるとそれらがすべてなくなります。
特に責任感の強い女性ほど、苦しい状況で自分を責めてしまいがちです。
孤独感や不安に関する課題
- ひとりで判断し、責任を取らなければならない
- 成果が出ないと、全部自分のせいになってしまう
- 指導や助言をしてくれる人が近くにいない
フリーランスが大変な理由⑥|税務や会計の知識が求められる

確定申告は、フリーランスになると避けて通れない一大イベントです。
これまで、会社の年末調整だけで済ませている方は、はじめての確定申告にチャレンジすることになります。
特に、独立した初年度は「なにから始めていいかわからない」という方も多く、税金に対する知識やサポートが欠かせません。
確定申告で押さえておきたいこと
- 売上や経費を自分で管理する必要がある
- 青色申告・白色申告などの違いも理解が必要
- 社会保険や税金の知識がないと、結果的に損をしてしまう可能性もある
フリーランスが大変な理由⑦|社会的信用が低い

フリーランスという働き方は、いまだに「安定していない」と見られることがあります。
このため、フリーランスとして軌道に乗るまでは、収入以外の面でも、社会的な信用の低さから、生活面での制限を感じることが多々あります。
社会的信用の低下による制限
- クレジットカードが作りづらくなる
- 賃貸契約で断らたり、審査の時に追加書類が求められることが多い
- 住宅ローンが借りづらい(借りられる場合も金利が高い)
フリーランスを目指す前にやっておきたい5つの準備
ここまで読み進めてみて、フリーランスの大変さを一定理解してもらえたと思います。
大変そう…だけど、それでもやってみたい
そんな方は、以下の5つの視点でしっかり準備を進めておくのがおすすめです。
独立前におきたい5つの準備
- なぜフリーランスになりたいのか?自己分析をする
- 信頼されるためのスキルと実績を磨く
- 生活防衛資金を用意する
- 会計・税務の基礎知識を身につける
- 孤独に耐えられる環境づくり
フリーランスになる準備①|なぜフリーランスになりたいのか?自己分析をする

「今の会社が嫌だから」という理由だけでは、フリーランスという働き方は長続きしません。
自分がフリーランスに惹かれる理由や価値観を、きちんと整理しておきましょう。
診断ツールやキャリア棚卸しを活用して、自分軸を明確にしておくとブレにくくなります。
自己分析におすすすめの質問
- どんな時に、仕事のやりがいを感じるか?
- フリーランスになるなら、どんな働き方ができたら理想か?
- 自分の強みは何か?
- 仕事をする上で、絶対に避けたいことは何か?
- どんな人間関係で働きたいと思うか?
フリーランスになる準備②|信頼されるためのスキルと実績を磨く

会社では通用していたスキルでも、それが個人で通用するとは限りません。
そんな壁にぶつかる人も多いです。
フリーランスとして、生きていくためにはスキルを磨くだけでなく、「この人にお願いしたい」と思ってもらう工夫が必要です。
信頼されるための取り組み
- 小さな実績から積み上げる(副業や身近な人からスタート)
- ポートフォリオやSNSを整えて、見える形で信頼を示す
- クライアントから口コミやご紹介がもらえる関係性を築く
フリーランスになる準備③|生活防衛資金を用意する

フリーランスのスタート時は、売上が安定しません。
いざというときに焦らないためにも、貯金の確保はマストです。
「金銭的な余裕=精神的な余裕」になります。
収入の不安定さへの備え
- 最低でも3〜6ヶ月、可能なら1年分の生活費を確保しておく
- 生活費を見直し(特に固定費)、支出を抑える体制をつくっておく
- 病気やトラブルへの備えとして、必要な保険への加入も検討する
フリーランスになる準備④|会計・税務の基礎知識を身につける

確定申告、帳簿付け、経費管理など、慣れるまでに時間がかかります。
会社員のうちに副業をしてながら、事前に練習しておくと、独立後の不安がぐっと減ります。
確定申告への備え
- 開業届や青色申告の準備を学んでおく
- freeeやマネーフォワードなどを使って帳簿の練習をする
- 簿記3級程度の知識を身に付けておく
フリーランスになる準備⑤|孤独に耐えられる環境づくり

誰かに相談したり、話したりすることで救われる場面はたくさんあります。
「一人で全部頑張らない」ための関係づくりを、早い段階で意識しておきましょう。
独立後に孤独に陥らないための工夫
- SNSやオンラインサロンを通じて、フリーランス仲間をつくっておく
- コーチやメンターを作り、定期的な振り返りの時間を作る
- 異業種の知り合いを作り、苦手分野を相談できる環境をつくる
フリーランスは自由!でも、決して「ラク」ではない(まとめ)
フリーランスは、自分らしく働くことができる魅力的な働き方です。
ですが、その裏には想像以上の大変さが待っており、それなりに覚悟をしておく必要があります。
フリーランスが大変な理由
- 収入が不安定
- 社会保障は自己負担で、かつ、必要最低限しかない
- 自分で営業し、経理もしなければならない
- 何事も自分で判断する
- 孤独やプレッシャーと向き合う場面も多い
フリーランスって、なんとなく自由そうだから…
そんな軽い気持ちで飛び込むと、現実とのギャップに苦しむことになるかもしれません。
でも、現実をきちんと知って、準備をして、それでも「挑戦したい」と思えるなら、あなたらしい働き方を手に入れるチャンスになるかもしれません。
そんな“スモールスタート”で、未来は少しずつ形になっていきます。
自由には、必ず責任が伴います。
その責任を引き受けられる覚悟があるなら、フリーランスという道は、あなたに新しい可能性を開いてくれるはずです。