出世したくない30代向け|自分の価値観に合った働き方を考えよう

あなたは、今働いている会社で出世したいと思っていますか?

最近は、出世したくない若手社員が多いと聞きます。

ですが、若手に限らず、30代以上の中堅社員~ベテランであっても、会社から期待される役割に負担を感じていたり、あなたも本音の部分では

もっと稼ぎたいと思っているけれど、出世はしたくない

「仕事は好きだし責任もってやっているけど、出世したいとは思わない」

「出世はしたくなけれど、自分の裁量を持って働きたいとは思う」

と思っているのではないでしょうか?

この記事では、30代に入って自分の働き方がこのままで良いのか?という疑問を感じている方のために、幸せなキャリアを築くためのヒントになる「内的キャリア」という考え方をご紹介します。

「内的キャリア」という考え方を知り、あなた自身の「内的キャリア」を充実させることができれば、より自分らしい働き方に近づくことが出来ます。

目次

目に見えるものだけが「キャリア」とは限らない

キャリアには、「内的キャリア」と「外的キャリア」という2つの視点があります。
アメリカの心理学者、エドガー・H・シャインの提唱した理論です。

その中でも、わたしが大事にしたいと考えているのは「内的キャリア」です。
自分らしく働くためには、「内的キャリア」を大切にすることをお勧めします。

・内的キャリアとは?
・外的キャリアとは?
・外的キャリアの充実だけでは幸せになれない
・内的キャリアの充実を重視する
・内的キャリアを明確にするには?

内的キャリアとは?

仕事内容、働き方などに関する個人の主観的な評価や認識・価値観

内的キャリアとは、自分自身の内側にある価値観のことです。

仕事内容、働き方などに関する個人の主観的な評価や認識・価値観を指します。

内的キャリア(例)

  • どんなときにやりがいを感じるのか
  • 仕事の中身と人間関係、どっちが大事か
  • 変化が好きか、安定が好きか
  • チームが好きか、個人が好きか

内的キャリアは、本人が口にしない限りは他者には判断することが難しいです。

また、本人であっても、会社の研修や転職等を通じて自己分析をする機会がなければ、内的キャリアを自覚できていなことが多いです。

外的キャリアとは?

一般的に、わたしたちがキャリアだと思っているものは、「外的キャリア」であることが多いです。

転職活動の時に作成する職務経歴書や履歴に記載できる内容といえばわかりやすいと思います。

外的キャリア(例)

  • 職種、職位、技能、実績、年収
  • 客観的に把握できる経歴(どんな会社で働いているか?)
  • 外部から与えられる称号

外的キャリアの充実だけでは幸せになれない 

報酬やポジションが充実しているバリキャリ女性

仕事する上でのポジションや報酬といった外的キャリアは、働く上でなくてはならないものです。

一方、外的キャリアが充実していても、「やりがいを感じない」「働きがいがない」という場合、内的キャリアが充実していないということが考えられます。

(例)

  • 転職して年収は上がったが、忙しすぎて以前より家族と過ごす時間が取れなくなった
  • 課長に昇進したが、管理業務に追われてしまい、日々の仕事で充実感や達成感が感じられない

こういったケース、あなたの身の回りの人にも、実際に起こっていることではないでしょうか? 

年収が上がることや役職が上がることは、客観的に見てわかる「キャリア・アップ」です。

役職や報酬、スキルなどの向上を目指して仕事に取組み、努力している方も多いと思いますが、外的キャリアを磨くことで幸せになれるかというと、必ずしもそうとは限りません。

最近では、従業員のキャリア形成のために、内的キャリアの充実を重要視する企業も増えてきています。

内的キャリアの充実を重視する

在宅ワークを猫に邪魔されているフリーランス女性

「外的キャリア」が成功しているように見えても、自分の「内的キャリア」と合わないことしていると、充実感や納得感が得られないことはよくあります。

一見すると「キャリア・ダウン」に見える出来事が、本人にとっては幸せなケースです。

(例)

  • 降格して収入は減ったが、負担も減り、プライベートの時間が充実した
  • 上場企業を退職してフリーランスになったが、時間の融通が利くので働きやすいと感じる

幸せなキャリアを築くカギは「内的キャリア」にあった選択をすることです。

そして、そのための第一歩は、自分がどんなふうに働けたら幸せなのか?という、自分自身の取り扱い説明書を作ることです。

内的キャリアを明確にするには?

自分の過去の行動や考え方を振り返っている女性

内的キャリアを見つけるためには、過去の自身の行動・考え方を知るための自己分析を行ってみるのがお勧めです。

自己分析は就職活動や転職活動の時に行うものだと思っている人も多いかもしれませんが、キャリアに行き詰った時、自分の働き方にモヤモヤを感じた時に行ってみるのも良いです。

自己分析では経験の棚卸をしながら、やりがいを感じたこと、感じにくかったことなどを整理していきます。

これまで意識していなかった自身の考え方や価値観に気付くきっかけになるでしょう。

仕事に求める価値観を見直したいときに、参考になる記事はこちらです。

「出世したくないけど稼ぎたい」は実現可能か?

「出世したくない」という価値観

わたしは「出世したくない」と感じている人は、無理して出世する必要はないと思っています。
理由は「外的キャリア」よりも「内的キャリア」の充実を優先させた方が良いと考えるからです。

出世したくない代表的な理由を7つ挙げておきます。

もし、この中のどれか1つ以上に、自分が絶対的に受け入れられないと感じるものがあるのであれば、ご自身の価値観を優先して、昇任・昇進の機会を見送ることも考えましょう。

出世したくない主な理由

  1. 責任が重すぎると感じるから
  2. 業務量や残業が増えるから
  3. マネジメントの適性がないと感じる
  4. プライベートとの両立が大変になりそうだから
  5. 責任と給与のバランスが割に合わないと感じるから
  6. 人間関係が大変になりそうだから
  7. 今の会社に長く在籍するつもりがないから

出世する以外の選択肢もある

もし、出世はしたくないけれども、「今よりももっと稼ぎたい」と思っているのであれば、それも大事な価値観の一つです。

そして、仕事を通じて今よりも稼ぐ方法を、具体的に考えてみましょう。
必ずしも今の会社で出世することだけが選択肢ではないはずです。

  • 同じ会社で、今よりももっと稼げる職種にチャレンジする
  • 仕事の幅を広げたり、専門性を突き詰めることで会社内での評価を上げる
  • 同じ職種で、今よりも給与水準の高い業界や会社に転職する
  • 複業や副業で、会社以外の収入を増やす

フリーランスも選択肢のひとつ

わたし自身、「出世したくない」と考えている30代の一人でした。

ただ、わたしが勤めていた会社のキャリア・パスで「稼ぎたい」を実現しようとすると、出世する以外に方法がなかったので、自身のキャリアに行き詰まりを感じていました。

このため、副業で収入を増やすことに挑戦したり、今はフリーランスとして活動を広げることで「出世したくないけど稼ぎたい」を実現しています。

りか

当然ながら、独立にはリスクが伴います。
行き当たりばったりで始めてしまうと経済的に困窮してしまう可能性も十分あるため、独立したい人は事前に計画を立てることをお勧めします。

起業や独立に興味がある人は、ご自身のキャリア・アンカーを知っておくことをお勧めします。

必ずしも「キャリア=出世」とは結びつかない

キャリアという言葉に上昇志向の含みを持たせてしまう

あなたは、「キャリア」という言葉から、どんな意味を連想しますか?

  • バリキャリOL
  • キャリアアップ
  • キャリア官僚

など、「キャリア」は他の単語との組み合わせで、「競争」「出世」「上昇志向」を表す文脈で用いられることが多いです。  

ところが、実際に「キャリア」という言葉を辞書で調べてみると

「職業・技能上の経験。経歴。」

という結果が出ました。

「キャリア」とは個人の経歴のことで、本来、きわめてニュートラルな意味の言葉です。

「キャリア」について語るとき、世間一般では「競争」「出世」「上昇志向」という文脈の中で語られがちです。

しかし、実際のところは、キャリアという言葉の本来の意味とは全く別モノだということを押さえておきましょう。

必ずしも「キャリア=職業」とは限らない

次に、キャリアという言葉が指している範囲も、一緒に確認しておきましょう。

キャリアには、狭義の「ワーク・キャリア」と広義の「ライフ・キャリア」の2つの定義があります。

狭義のキャリア:ワーク・キャリア

バリバリ働いて、ワーク・キャリアを充実させている女性

例えば、転職の面接の定番の質問で

「あなたのキャリア・プランを教えてください」

というものがあります。

ここでいうキャリアは「ワーク・キャリア」を指します。

わたしたちがまず「キャリア」という言葉で思いつくのは、職業人生のことに限定された話題であり、狭義での「キャリア」を意味しています。

広義キャリア:ライフ・キャリア

家族と温泉旅行を楽しむ女性

多くの人は、上司・部下・同僚、あるいは自営業者といった仕事上の役割の他に、父親や母親、配偶者、子供といった家族内での役割を持ちます。

家族以外にも、地域住民や学生・生徒といった役割を持つ人もいるでしょう。

絶え間なく繰り返す日常の中で、同時並行で複数の役割をこなしていると言えます。

こういった、仕事以外での役割も含めて、広い意味でのキャリアを「ライフ・キャリア」と呼びます。

つまり、広義の意味でのキャリアは「人生そのもの」を指していると言っても良いでしょう。

わたしたちは、なぜキャリアで悩むのか?

会社員としてフルタイムで働く場合、多くの人が1日8時間、週5日間は仕事のために時間を使っています。

通勤にかかる時間、仕事のための洋服を選ぶ時間、自己研鑽のための時間等も含めると、「ライフ・キャリア」のうちに占める「ワーク・キャリア」の時間はさらに大きくなります。

1日8時間睡眠だとすれば、平日の半分以上の時間を「ワーク・キャリア」に費やすことになります。

だからこぞ、「ワーク・キャリア」のことで悩むのも当然ですし、「ワーク・キャリア」を充実させたいと思うのも必然のことと言えるでしょう。

あなたが働く上で大切にしている価値観は?(まとめ)

30代に入り、キャリアの歩み方に違いが出てきている

専門学校や大学等を卒業して、働き始めてから10年も経つと、ライフステージ違いや昇任スピードの違い、転職歴の有無など、人によってキャリアの歩み方に違いが出てくる頃です。

30代に入って自分の働き方がこのままで良いのか?という疑問を感じている方は、自己分析を通じて自分が仕事をする上で大切にしている価値観を明らかにしましょう。

そして、自分に合った働き方を実現するにはどうしたら良いか、自分の働き方を変えるために一歩踏み出してみる勇気を持ちましょう。

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この記事を書いた人

事務歴14年。2021年からオンライン事務代行を副業でスタートし、2022年にフリーランスのオンライン事務代行として独立しました。

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